2012 Fiscal Year Annual Research Report
シリコンストリップ検出器を用いた小型陽子線断層写真装置の開発
Project/Area Number |
22611008
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
泉川 卓司 新潟大学, 研究推進機構アイソトープ総合センター, 准教授 (60282985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 健夫 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00323999)
後藤 淳 新潟大学, 研究推進機構アイソトープ総合センター, 助教 (90370395)
長坂 康史 広島工業大学, 情報学部, 教授 (20299655)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 放射線 / 画像診断 / 陽子線 |
Research Abstract |
本研究は陽子線による小型CT画像撮像装置の開発研究を行い、陽子線CT装置の実現に向けた基礎データを得ることを目的として実施した。今年度は、放射線医学総合研究所のがん治療装置HIMACを用い、検出器のエネルギー分解能の測定と、簡単な形状の被写体の陽子線透過像を撮像した。 被写体通過後の残存エネルギーの測定にはNaI(Tl)シンチレーター(直径3インチx長さ3インチ)を用いた。加速器から供給される160 MeVの陽子線を様々な厚さのアクリルでエネルギーを変化させることにより、エネルギー分解能のエネルギー依存性を測定した。その結果80 MeV 以上のエネルギーで目標としていたエネルギー分解能1%以下が得られた。 透過像の撮影は5mm幅の4段の階段状のポリエチレン製被写体と直径1.5cmのアクリル円柱の中心に直径5mmのアルミニウムを挿入したものの2種類で行った。透過像の位置の決定には、被写体から見て上流側だけのシリコンストリップ検出器の位置情報だけを用いた場合と、上流側と下流側の両方の情報を用いる方法を比較検討した。定量的な評価のため、25mm厚のポリエチレンと空気の境界付近の電子数の変化を誤差関数で解析したところ、位置の分解能を表すパラメーターは、上流側の情報だけを用いた場合約1mmであるのに対し、上下流両方の情報を用いた場合は0.5mmとなり、位置分解能を大幅に改善することができた。この結果は、本研究で開発した装置の特徴である被写体の上流・下流の両方の軌跡を独立して測定可能であるということによるものであり、本装置の有効性を示すことができた。円柱状被写体においても、この解析方法により実際の電子数を良く再現することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)