2012 Fiscal Year Annual Research Report
新しいディジタル医用画像診断システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
22611010
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小寺 吉衞 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10124794)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マンモグラフィ / フォトンカウンティング / タルボロー干渉計 / 画質 / 被曝線量低減 / ディジタル画像 / CdTe検出器 / モンテカルロシミュレーション |
Research Abstract |
今年度は、新しい二つのマンモグラフィ装置の開発を目指した研究を行った。一つはCdTe検出器によるフォトンカウンティング技術を用いたマンモグラフィ領域における被曝線量の低減を目的とした撮影装置の開発である。初めに、撮影に必要なX線エネルギー帯を求めるため、管電圧とフィルタの設計を行い、得られるX線のスペクトル測定を行った。次に、設定したX線スペクトルを用いて撮影した画像のコントラスト、鮮鋭度、雑音特性を測定した。また、被曝線量についても検討を行った。得られたX線スペクトルを用いてモンテカルロシミュレーションを行い、信号対雑音比(SNR)とコントラスト対雑音比(CNR)を求め、既存のマンモグラフィのSNR、CNRと比較検討した。得られたSNRは雑音が少ないことから既存のものに比べてはるかに高い値となったが、コントラストが低いためCNRは薄い被写体では悪く、厚い被写体ではほぼ同等となった。今後、エネルギー帯ごとの重み係数を開発してコントラストの改善を試みる予定である。以上のことから、従来と同じ雑音レベルまで入力のX線量を少なくすることが可能となり、当初の目的である被曝線量の低減を達成できる見通しが立った。 もう一つは、タルボ・ロー干渉計を用いた従来の吸収画像とは異なる位相微分画像や小角散乱画像を作成し、マンモグラフィに最適の撮影条件と画像処理アルゴリズムの開発を目指した。本装置は、コニカミノルタエムジー社が作成し名古屋医療センターに設置された試作機を用いて実験を行った。その結果、吸収画像、位相微分画像、小角散乱画像を理論通り得ることができた。現在、その画像生成過程がまだ十分に解明されていない小角散乱画像の画像生成過程の解明と、コントラストの生成のメカニズムを研究している。また、この撮影時の被曝線量の同定と低減を目指した研究も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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