2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22614002
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
関 由起子 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (30342687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 智子 独立行政法人国立がん研究センター, がん対策情報センター, 部長 (20362957)
八巻 知香子 独立行政法人国立がん研究センター, がん対策情報センター, 室長 (60392205)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 養護教諭 / 病弱児 / 復学支援 / 連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
病気を抱えながら普通学級に通う子どもは増えている。しかし子どもの保護者は、学校側と良い関係を築けなかったり、病名や病状を明かさずにいたりするなどの行動がある。そこで本研究では、普通学校における病弱児の受け入れの現状と保護者との関係を、養護教諭の視点から明らかにし、病気の子どもの学校教育支援への課題や解決策を検討した。対象者は講習会に参加した養護教諭計72名であった。分析方法は「病気の子どもを普通学級に受け入れるための問題や課題」と題するレポートを対象者に課した。そのレポートの記述のうち事例に関する箇所から実際の子どもへの支援内容に関する内容を抜き出した。分析手法は修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて質的に分析した。 その結果、病弱児を受け入れるためには、学校の資源として5種類(資金、人員、知識、情報、連携)が必要であり、連携が機能していれば、情報や知識、人員、資金上の問題も解決可能であった。学校が保護者に期待する機能には5種類(医療情報の提供、支援内容の調整、支援への人的協力、保護者の心理的安定、病気の開示)があり、期待に添えない保護者は、学校側の負担となっていた。学校の資源・保護者の機能の大小と、支援の質の関係をみると、学校が資源を十分もたない場合には、保護者の機能を活用することが出来ず、かえって負担と感じ支援の質が下がっていた。また、病弱児の受け入れが成功したケースを見ると、いずれも児の主治医との連携が行われた場合であった。児の主治医からの適切な指示の存在は、校内や保護者との連携構築及び養護教諭のエンパワメントに重要な役割をもたらしていた。連携の中核を担うのは、病弱児が存在する場の教員が望ましい。そのため連携を担う養護教諭のエンパワメントを促進する必要がある。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)