2010 Fiscal Year Annual Research Report
介護情報機器開発・普及のためのテクノロジーマネジメントに関する研究
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22615017
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
井川 康夫 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 教授 (10377434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤波 努 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 准教授 (70303344)
杉原 太郎 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教 (50401948)
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Keywords | 認知症高齢者 / 介護 / ビデオカメラ / 行動特性 / 技術ロードマップ / テクノロジーマネジメント |
Research Abstract |
申請者らが開発した見守り介護支援システムを認知症対応型共同介護施設(グループホーム)に導入し、認知症高齢者を介護する者の行動特性をトイレ介助および夜間介護を中心に分析した。調査方法はインタビューとビデオ観察を採用し、システム導入前と導入後の変化を捉えるために導入前後でデータを取った。その結果、システム導入により介護者の行動については予備的動作(入居者がトイレを使う前にトイレ内を確認するなど)が減少したこと、また夜間は従来一箇所に留まっていたのが、居間など休憩をとりやすい場所にて作業する機会が増えたことがわかった。ただし全体の行動量はあまり変わらなかった。入居者である認知症高齢者については、特に行動に変化は見られなかった。 続いて、認知症介護支援システムの技術普及および普及のためのギャップを明らかにするため、技術ロードマッピングを行った。まず、見守り介護を含む、認知症介護支援システムの学術研究の動向を調査した。その結果、認知症介護支援システムは「スクリーニング」「認知機能補助およびリハビリテーション」「モニタリング(見守り介護はここに含まれる)」「情報提供」「遠隔医療・介護」「コミュニケーション支援およびセラピー」の6種類に分類できた。この結果をロードマップのリソースのデータ源にし,上に挙げた調査結果および世界の老年者人口変動の変化など今後の社会動向のデータを社会的要請のデータ源にして技術ロードマップ(第一版)を作成した。
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