2011 Fiscal Year Annual Research Report
利用者の表情・動作に基づくWebサイトデザインの評価とユーザビリティ向上
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22615019
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
中谷 広正 静岡大学, 情報学部, 教授 (80109131)
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Keywords | 画像認識 / 情報工学 / Webサイト / デザイン / ユーザビリティ |
Research Abstract |
画像処理技術を応用しWebサイトのユーザビリティを自動的に評価するシステムを開発するため、システム利用中の利用者観察機能について本年度は主に研究した。 1.利用者観察機能の開発 Webユーザビリティを評価する手法の一つであるユーザテストは信頼性が高いが、実施のために手間が掛かり観察者の技量に依存するという問題がある。手間が掛からず観察者の技量に依存しないユーザテスト評価手法開発のために今年度は、システム利用中の顔画像解析とマウス操作解析とによってユーザが動作を停止している時間を計測し、停止時間を用いることによってユーザビリティを評価する手法を研究した。 2.ユーザビリティ評価システムの試作 パソコンモニター上部にカメラを設置し、ユーザの顔画像をカメラで入力し、顔領域判定と特徴点移動量算出とから顔の停止時間を計測できるシステムを試作した。マウス操作部は、クリック操作・マウスホイール操作・マウスポインタの位置情報を解析しマウスの停止時間を計測できるようにした。 3.ユーザビリティ評価実験 Webページのユーザビリティ評価における、困惑状態と停止時間との関連性を調べるために、いくつかの自治体のWebページにたいしユーザビリティを別の実験で評価し、そのページを用いて提案手法によるユーザビリティ評価実験をおこなった。停止時間と困惑状態には関係があるとの仮定のもと、ユーザの平均停止時間を閾値としたWebページ評価手法を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
利用者観察機能の開発、ユーザビリティ評価システムの試作、ユーザビリティ評価実験と順調に進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の特色は、ユーザビリティの向上を計るために、システム利用者の表情や動作から意図や興味を抽出することにある。今後も、システム利用者の内容理解度・興味維持度・満足度などを定量的に計測するために、表情・動作解析法の開発・高度化について研究を進める。
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