2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22615032
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹田 仰 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (30155014)
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Keywords | 空気砲 / バーチャルリアリティ / 触覚ディスプレイ / 最適渦輪 / 渦輪の感覚量 |
Research Abstract |
大型スクリーンで3D映像を観賞する際に,自分に風や雨やいろいろな物体が飛んでくる場面に出会うことが多い.そこで,これらの場面にタイミングを合わせて空気砲から渦輪を観客の方に向けて発射し,映像,音響効果,触覚刺激によりインパクトのある臨場効果を上げることが目的である.このため,空気砲の設計が重要である.そこで,空気砲から発射される渦輪について,筒の直径Dや送り出すピストン距離L,ピストン速度Vを変えて実験を行い,最適な渦輪の条件を導いた.特に重要なのは直径Dとピストン距離Lが,L/D=4程度の関係になるのが最適な渦輪を作る条件であることを確認した.また,ピストン速度Vを変えることにより,顔などに当たる感覚量が制御できることも判明した.しかし,本方式は,あらかじめ速度を高めて助走してピストンを押すため,ピストン衝突時にベルトが波打ち,結果,渦輪の飛行が不安定になることも分かった.特に観客との距離が増し4mを越えると目標に対して不正確になる.この対策として適度な速度と筒を約2倍程度長くする必要がる.次に,頬に接触する風などの感覚を約100人から自由記述させ形容詞・形容動詞群を抽出した.その上で,扇風機やノズルから発するジェット流,空気砲の渦輪などの発生源が分からないようにブラインドテストを行い,先ほどの感覚形容詞・形容動詞の主観評価を行った.この結果,空気砲が一番広範囲な形容群を得ることが判明した.つまり,非常に繊細なそよ風から雪玉が当たるような衝撃まで表現できる.
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Research Products
(4 results)