2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22615041
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
定本 清美 東邦大学, 薬学部, 教授 (00297673)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 薬剤包装 / ユニバーサルデザイン / 危機管理 / 高齢化社会 |
Research Abstract |
処方薬剤の使用実態について高齢者、障害者、介護をしている人達を対象に調査を行った。海外の文献調査も含め、医療機関から処方された処方薬は多くの種類において5割から6割程度しか服用されていない実態を服薬調査により示した。また、高齢者の場合には、薬の服薬評価が自分で十分に行われていないことが、介護者からの情報で確認された。また、錠剤や一包化製剤が開けにくい、飲み忘れなどは後になって確認できない、表示がわかりにくいなどの複合した問題の存在を確認し対策の必要性について示した。 さらに高齢者にわかりやすく、服薬しやすい剤形として、服薬と包装の二つの観点からゲルと一体化した包装形態(GT)についての評価も行い、企業と実用化につながる研究を行った。GTは嚥下障害がある疾患における製剤として具体化が検討されている。 服薬全体に及ぼす影響を考慮して、一番汎用されているPTP包装の開封性・視認性について検討した。開封については、20代の健常者においても、製品によって開封しやすさに大きな違いがあることを官能試験によって明らかにした。視認性については、見て、取り出し、服用するという過程を想定した試験を行い、若年者と50代以上の年齢では明らかな差があることを示した。また、カラーユニバーサルの視点からは、印字が見にくい組み合わせや表示法についてもいくつかの要素を抽出した。研究を通して使いやすいPTP包装に必要な具体的な要素を考えるにあたり、共同研究の幅が製薬企業ばかりでなく素材やシールといった様々な分野に広がり、また医療施設間の協力体制も進んだ。 上記の研究から、高齢化社会における医療の適正化、危機管理、経済性などの観点から、服薬に貢献する薬剤包装の工夫とユニバーサルデザインのコンセプトが必須であることを具体的に確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)