2010 Fiscal Year Annual Research Report
メカノセンシングにおけるアクチン骨格再構築制御機構の解明
Project/Area Number |
22616001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大橋 一正 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 准教授 (10312539)
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Keywords | メカノセンシング / アクチン骨格 / Rhoファミリー / Db1ファミリー / 血管内皮細胞 / 乳腺上皮細胞 / 細胞外基質 |
Research Abstract |
本年度は、機械刺激応答のモデルとして血管内皮細胞の流れ負荷と繰り返し伸展刺激に対する応答を用い、アクチン線維の脱重合因子コフィリンのリン酸化制御と低分子量Gタンパク質Rhoファミリーの活性制御に関与する分子の探索を行った。血管内皮細胞に対する流れ負荷刺激においては、コフィリンの活性化因子である脱リン酸化酵素Slingshotとの関連を検討し、Slingshotの発現抑制が血管内皮細胞の流れに対する配向を阻害する傾向があることを明らかにした。また、繰り返し伸展刺激におけるRhoファミリーの時空間的な活性制御を行う分子を想定し、低分子量Gタンパク質に対する活性化因子であるグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)の網羅的なスクリーニングを行った。その結果、繰り返し伸展刺激の応答に必要なRho-GEFとしてGEF-H1を含む複数の遺伝子の同定に成功した。また、生化学的な解析から、GEF-H1がWntによる細胞の平面内細胞極性シグナルの下流で機能していることを明らかにした。さらに、異なる種類の力覚応答に関与するシグナル伝達経路を明らかにするため、乳腺上皮細胞の細胞外基質の硬さ依存的な形質転換、増殖促進に関与するRho-GEFの網羅的スクリーニングのアッセイ方法を確立し、スクリーニングを開始した。また、コフィリンとアクチンの結合を阻害する低分子化合物の探索を行った結果、アクチンの重合阻害因子であるサイトカラシンDがアクチンに結合してコフィリンによるアクチンの脱重合を阻害することが明らかとなった。また、細胞に対してサイトカラシンDを作用させた場合、細胞内のアクチンの重合度に変化が起こらないことが明らかとなった。今回の解析によってサイトカラシンDは、アクチン線維に結合することで、重合阻害と共にコフィリンによる脱重合も随害することを明らかにすることができた。
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article] LIM-kinase has a dual role in regulating lamellipodium extension by decelerating the rate of actin retrograde flow and the rate of actin polymerization2011
Author(s)
Ohashi, K., Fujiwara, S., Watanabe, T., Kondo, H., Kiuchi, T., Sato, M., Mizuno, K.
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Journal Title
J. Biol. Chem
Volume: 286
Pages: 36340-36351
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Identification of Rho-GEFs involved in mechnotranduction of vascular endothelial cell2010
Author(s)
Abiko, H., Tsuji, T., Naotsuka, M., Hiatari, R., Sakamoto, N., Sato, M., Ohashi, K., Mizuno, K.
Organizer
第33回日本分子生物学会年会第83回日本生化学会合同大会
Place of Presentation
神戸
Year and Date
20101207-1210
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