2011 Fiscal Year Annual Research Report
細胞のメカニカルストレス反応を標的とする代謝症候群および循環系疾患制御の新戦略
Project/Area Number |
22616007
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
田辺 由幸 岩手医科大学, 薬学部, 准教授 (10275109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 麻希 岩手医科大学, 薬学部, 助教 (40365185)
鎌滝 章央 岩手医科大学, 医学部, 助教 (60360004)
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Keywords | メカニカルストレス / メタボリックシンドローム / 脂肪細胞 / マクロファージ / 肺高血圧 / ホスホリパーゼA2 |
Research Abstract |
田辺:脂肪組織のメカニカルストレス(MS)反応に関する研究=食餌性肥満マウス腹部への振動刺激負荷による脂肪組織での変化を解析した。 1)開始後3日目にはERK/MAPキナーゼの一過的活性化傾向が見られ、2週間後では差異は消失した。 ERKはインビトロ脂肪細胞の分化を抑制するが、インビボ脂肪組織のMS応答においても、ERI(活性化が脂肪細胞の分化に影響する可能性がある。 2)リアルタイムPCR法による既知遺伝子の発現解析とディファレンシャルディスプレイ解析を試みた。遺伝子クローニングと配列解析を継続する。 3)振動刺激前後の耐糖能試験を行った。振動刺激群は、腹腔内グルコース投与後、血中グルコース濃度の上昇が抑えられ、同一個体では刺激開始前に比べて刺激後に耐糖能が向上する傾向が見られた。 4)マウス脂肪前駆細胞に分化特異的プロモーターの蛍光タンパクレポーターを導入し、分化誘導刺激による発現を確認した。多方向性分化能を有する幹細胞における分化特異的蛍光タンパクの多重検出系を検討中である。 斉藤:肺高血圧病態モデルでのメカニカルストレス反応と実験治療研究sPLA2選択的阻害薬インドキサムの慢性投与による肺高血圧ラットの実験治療と病理組織解析を行った。著明な延命効果に付随する肺循環組織のアポトーシス、sPLA2の局在について組織学的に解析した。 鎌滝:脂肪組織および肺循環組織の病理および免疫組織学的研究 振動刺激を与えた脂肪組織における細胞分化およびマクロファージ(Mφ)の極性変化に着目し、成熟脂肪細胞、M1-Mφ(CD11c^+)、M2-Mφ(CD206^+)に関して免疫組織化学解析を行った。脂肪細胞の平均サイズに有意差は無く、アポトーシスも検出されなかったが、CD11c陽性細胞の増加が認められた。一方、CD206陽性細胞については、明確なシグナルが得られず引き続き他のM2Mφマーカーを検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東日本大震災に影響が残ったため、23年度前半までは遅延があったものの、その後遅れを取り戻し、ほぼ計画した実験を消化しつつ現在に至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に特に変更はなく、また研究遂行状の大きな問題も無い、当初計画に準拠して研究を進める。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Rho and Rho-kinase activity in adipocytes contributes to a vicious cycle in obesity that may involve mechanical stretch2011
Author(s)
Hara Y, Wakino S, Tanabe Y, Saito M, Tokuyama H, Washida N, Tatematsu S, Yoshioka K, Homma K, Hasegawa K, Minakuchi H, Fujimura K, Hosoya K, Hayashi K, Nakayama K, Ito H
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Journal Title
Science Signaling
Volume: 4
Pages: ra3
DOI
Peer Reviewed
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