2011 Fiscal Year Annual Research Report
自律移動困難な移動センサネットのための通信スケジューリング方式の開発
Project/Area Number |
22650011
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
石原 進 静岡大学, 創造科学技術大学院, 准教授 (10313925)
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Keywords | センサネットワーク / 水路故障発見 / 通信スケジューリング / 間欠的通信機会 / 省電力制御 / HEED / LEACH / 拡張HEED |
Research Abstract |
本研究は,水路を流れるように非自律的に移動する無線センサネットワーク(流れるセンサネットワーク)における効率的かつロバストなデータ回収のためのスケジューリング方式と無線経路制御手法の開発を行うものである.下水路の状態の代表的な観察方法は,管路にカメラを設置して移動させながら,管内全体を撮影する方法であるが,カメラ設置・移動に伴う多大な人的コストがかかる.そこで本研究では,下水路の観察を水路路に流された電池駆動の小型無線センサノード群を使って行うことをめざした.管内にアンテナを設置しない限り,下水路内のセンサが地上のデータ収集点ヘデータを送ることが出来る機会は,アンテナを比較的容易に設置可能なマンホール直下をセンサが通過したときのみに限られる.また,センサがその現在位置を知るヒントとなる情報もこのマンホール直下での通信でのみ可能となる.今年度は昨年度に設計を行った流れるセンサネットワークのシミュレーションモデル上に,固定のセンサネットワーク省電力化のために開発されたクラスタリング技術HEEDとLEACHのモデルを構築し,これらを流れるセンサネットワークで用いた場合の効果を確かめた.さらに,センサノード自身がHEEDのアルゴリズムに応じて代表ノードと選出された場合でも,そのノードが認識できている隣接ノードの数に応じて,休眠することによって周辺ノードからデータを回収する一方で,起動に伴う電力消費を削減することを可能とした新しい手法(改良HEED方式)を開発した.シミュレーションによる評価では,本方式は様々な条件でLEACHおよびHEEDより高い消費電力削減効果が得られ,同容量の電池を搭載している場合の観察データ回収率を向上可能である.さらに,無線通信による制御が可能な簡易移動ロボットによる流れるセンサネットワーク等移動無線センサネットワークのためのテストベッドを構築した.
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Research Products
(7 results)