2011 Fiscal Year Annual Research Report
波動光学再生シミュレータによる3D映像の光学的評価法の検討
Project/Area Number |
22650015
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
坂本 雄児 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (40225826)
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Keywords | 3D映像 / 画質評価 / 主観評価 / 波動光学再生シミュレータ |
Research Abstract |
1.目的 近年、様々な方式の立体映像表示ディスプレイ(3Dディスプレイ)が実用化されているが、疲労や不快感等の問題が指摘されている。しかし、ディスプレイのどの様な光学的特性によるものかは、まだ明らかではない。そこで、本研究では3D映像の光学的定量評価法の確立を目的に、波動光学再生シミュレータを開発し、3Dディスプレイ装置の定量評価法の検討とその人間の主観的な関係を求める。 2.平成23年度の研究実績 (1)前年度に行った基礎評価実験の精度と信頼性を上げるために、電子ホログラフィによる3Dディスプレイ装置を製作し、これに前年度開発の各3Dディスプレイが空間に投影する3次元空間の光分布のシミュレータを改良し、波動光学再生シミュレータの開発を行った。 (2)上記、波動光学再生シミュレータに立体知覚測定装置を組合せ、これを用いて主観評価実験を行った。これによって、より精度の高いデータを得られるとともに、前年度の得られた各種3Dディスプレイの主観的特性を確認することができた。 (3)データの統計的分析方法を検討し、主観評価に関して適応し、統計的に3Dディスプレイ毎に有為な相違があることが明らかになるとともに、フルパララックス形のホログラフィが3Dディスプレイとして、優れていることが確認された。 (4)前年度提案した定量評価指標VSNRを波動光学再生シミュレータを用いて各種3Dディスプレイの光分布に対して実測を行った。この結果、提案の定量評価手法は主観評価と一致傾向を示し、指標として有効であることが分かった。
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