Research Abstract |
本研究の目標である状況・イメージ・言語を統合した言語・非言語コミュニケーションの枠組みに関わる概念的の整理・体系化を行った.状況・イメージ・言語を統合的に扱うためには,身体性と情動のメカニズムが重要であることを明らかにし,コミュニケーションシステムの概念的なアーキテクチャを構成した.また,状況・イメージ・言語の統合的なコミュニケーションに関わりの深い認知メカニズムを明らかにするために,脳のミラーニューロン,共感メカニズム,McNeillの成長点・キャッチメント理論について文献を中心に調査し,知見を得た.次に,実験による研究遂行体制を作るため,従来から用いてきた開放空間における加速度センサのほかに,複数台のレンジセンサを用いてコミュニケーション時に言語行動と身体動作が連携する様子を計測し,そのログデータから教師なし学習によりパターン抽出して,模倣学習によりロボットの行動を生成できるようにした.音声による指示とジェスチャによる指示が共起し,空間への参照が自然に起きるタスクとして,ナビゲーションタスク,空間的に広がりのあるエージェント集団への指示タスク,空間的配置に関する説明タスクを設定し,統合的指示の生起の仕方,特に言語・非言語表現の使われ方,ロボットが行動主になったときの人間からの受け入れられ方などについて予備的な評価を行った.学習アルゴリズムについては,モーターコマンドの生成と階層パターンの生成を中心に,EICAによる行動生成アルゴリズムを一通り構成した.また,適応型距離学習とグラフ学習を併用して,少量の教師データと大量の未アノテーションデータから高精度の分類性能を持つ半教師付学習アルゴリズムを実現した
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