2012 Fiscal Year Annual Research Report
離散的最適化と時系列解析による人工衛星データの復元と知識発見
Project/Area Number |
22650029
|
Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
土谷 隆 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (00188575)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 玄太 統計数理研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (40370093)
池上 敦子 成蹊大学, 理工学部, 教授 (90146936)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 人工衛星 / 惑星科学 / 線形計画 / データ復元 / Geitail / プラズマ粒子 |
Research Abstract |
本研究は、人工衛星Geotail から送られてくるプラズマ粒子の粒子数のデータを復元することを目的としている。Geotail では32×16×7の3次元ヒストグラムデータ(各区画に何個の粒子が入っているかのデータ)を12秒ごとに得て地上に送信しているが、通信上の制約より、24時間中16時間については、最後の次元について周辺化した32×16の2次元ヒストグラムデータと粒子の平均と分散共分散行列が送られてくる。3次元ヒストグラムはET-スペクトログラムというグラフに縮約されて描画され、地球惑星物理学研究者の解析に供されるが、この圧縮されたデータから3次元ヒストグラムあるいはET-スペクトログラムを復元するのが本研究の目的である。 昨年度までの研究により、周辺化した次元方向の経験分布を正則化項として付加した線形計画問題によって2次元ヒストグラムから3次元ヒストグラムを復元することが有望であることが明らかになった。本年度は、さらに、隣接した区画間の粒子数が連続的な傾向を示すことに着目して、隣接区画粒子数の滑らかさを事前分布として付加した線形計画問題を考え、滑らかさの程度を様々に変化させて実験を行うことにより、復元率の指標である正答率を向上させることに成功した。 しかしながら、復元データをET-スペクトログラムに描画した時に、特に粒子数が少ない区画については、原図と異なる傾向が見られたため、その原因を究明したところ、粒子がバースト状に入射する状況がうまく捉えられていないことが判明した。そこで描画処理を工夫することにより描画の質をかなり改善することができた。現在復元できていないプラズマ境界層での高エネルギー粒子の南北方向からの入射を復元し、本来北側からのみ入射しているプラズマ境界層での低エネルギー粒子が南側から入射しているように復元されている点を改善するのが今後の課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|