2011 Fiscal Year Annual Research Report
次世代画像誘導下手術・治療・支援システムのための画像間位置合わせ手法の開発
Project/Area Number |
22650033
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 健策 名古屋大学, 情報連携統括本部, 教授 (10293664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二村 幸孝 名古屋大学, 情報連携統括本部, 研究員 (70402477)
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Keywords | 画像情報処理 / パターン認識 / 医用・生体画像 / 低侵襲治療システム / データベース |
Research Abstract |
(a)データ解析これまでに名古屋大学にて収集した1000例程度の胸部・腹部CT像を画像レジストレーション研究において利用できるようデータ解析を行った。同一被検者の異なる時刻において撮影された画像ならびに異なる被検者の画像同士の濃度値に基づくpair-wiseレジストレーションを実行し、臓器移動モデル、臓器変形モデル、臓器相互モデル検討で必要なデニタを増強した。 (b)臓器変形移動モデル検討腹部臓器解剖学的構造の解析結果を基に、被験者間でどのように臓器の相互位置関係が異なるかを統計学的に解析した。臓器相互重心位置や臓器境界がどのように変化しているかの検討をおこなった。画像ベースに基づく、臓器変形移動モデルについての検討を重点的に行った。また、この変形移動モデルを内視鏡ナビゲーションに利用する手法についても検討を行った。たとえば、気管支が呼吸によって変形移動するような場合、内視鏡ナビゲーションにおいて用いるモデルとセンサ等から得られる情報をどのように対応付ければよいかについて検討を進めた。 (c)臓器相互作用モデル検討臓器の変形が隣接する臓器にどのような影響を与えるかを定める数理的モデルについて検討した。たとえば、似通った形状を持つ臓器(例えば肝臓など)が異なる被験者間で存在する場合に、周辺臓器(例えば膵臓)などがどのような形状を示すかを調査した。また、得られた知見を臓器セグメンテーションへと利用した。 (d)画像レジストレーションにおける移動・変形・相互作用モデルの利用の検討臓器変形移動ならびに臓器相互作用を考慮した画像レジストレーション法とそれを利用したセグメンテーション法について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
解析対象データは本年度の計画における200例程度を大きく超える1000例程度となり、臓器の変形、移動および相互作用の解析が大幅に進展した。また、隣接臓器との相互作用の解析で得られた知見により画像セグメンテーション手法が改良されるなど、本研究課題以外への波及効果も存在する。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は当初の計画以上に進展しており研究実施計画への変更はない。今後は、複数臓器の変形移動を考慮した画像レジストレーション手法の開発、手法評価、画像誘導下手術・治療・検査支援システムへの応用を進める。
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