2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22650036
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
妻木 勇一 山形大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50270814)
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Keywords | ユーザーインタフェース / 知能ロボティクス / 操作支援 / 人間支援 / スキル向上 |
Research Abstract |
本研究では, これまで研究代表者が提案してきた「予測運動表示」と呼ぶ宇宙ロボットの操作支援手法を基に, 『人間の技量(スキル)を向上させる手法を確立する』ことが目的である. この手法は,視覚情報を提示することで, 人間の制御則を無意識のうちに変えることで操作性を向上させることができる. 予測運動表示は ,不安定な系を扱う様々なスキルに対し有効である可能性があり, これを本研究により検証する. ただし,人間は視覚情報だけではなく, 体性感覚や平衡感覚なども利用しているので, これらの感覚と視覚情報である予測運動表示が互いにどのように影響を与えるかが一つの焦点である.本年度の研究実績を以下に示す. (1)ロボットカーの操作実験 車両感覚を掴みやすくするため, 昨年度開発を着手したロボットカーに新たに2自由度のカメラジンバルシステムを搭載し, 実験を実施した. ロボットカーの予測位置をグラフィックスにより提示することは車両感覚を掴むために有用であることが判明したが, カメラの画角の狭さが操作性を大きく劣化させることが大きな問題となった. 今後,問題を解決し, 高速カーブの実験を行う. (2)ハプティックインタフェースと物理シミュレータを統合し, 倒立振子モデルに対し予測運動表示の効果を検証した, その結果, 予測運動表示を提示するよりも, 倒立振子の振れ角度を拡大して提示した方が有効であることが実験的に明らかになった. 今後のその理由を明らかにする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
物理シミュレータを用いた予測運動表示の検証実験から, スキル向上に関する新たな知見が得られたことは大きな前進である. 一方 ,ロボットカーを用いた高速カーブにおける予測運動表示の実験は, システム開発に時間をとられ, やや遅れている. 車両感覚を提示することが難しく, これを解決することが今後の課題である.
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Strategy for Future Research Activity |
ロボットカーの操作性を向上させ, 高速カーブ実験を実施する, また, 倒立振子シミュレータから得られた知見を元に, 全身運動に対するスキル向上が図れるかどうかを検証する予定である.
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