2012 Fiscal Year Annual Research Report
複合現実感技術を利用した境界知の探索による臨場感を表現する情報量の圧縮
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22650040
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
北原 格 筑波大学, システム情報系, 准教授 (70323277)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 複合現実感 / 感性計測評価 / 感性情報学 / バーチャルリアリティ / 認知科学 |
Research Abstract |
人間の知覚が特定刺激に敏感である性質を利用し、前年度までに獲得した境界知に関する知見と要因毎の優先度を参照しながら、人間の知覚に影響を及ぼしにくい要因と強く与える要因を探索した.人間の知覚に影響を及ぼしにくい要因の情報・データ量は、大幅に減少させても違和感を覚えにくいという特性を利用して、臨場感を維持しつつ情報量を削減する仕組みや、同じ情報量でもより高い臨場感を表現する仕組みについて検討を行い、高臨場感映像の高速伝送・提示方式の開発を行った.知覚に影響与えやすい要因については、その情報・データ量を適切に増幅することにより、実物以上に実物らしい映像の生成提示や、さらなる情報量の削減を可能とする仕組みを検討した. 今年度は、人間が違和感を知覚しやすい(刺激に対して敏感である)観測対象として身体映像に着目し、上記検討を行った.日常生活において身体映像を観測するのに多用される鏡像世界において、複合現実感を実現する複合現実型ミラーを構築し、提示映像の品質や提示時間遅れが利用者の3次元知覚にどのような影響を及ぼすのかについて調査した.また、与えられた顔画像中で観測される表情を多次元ベクトル空間に投影し、同じベクトル空間中における無表情の投影点との差分ベクトルをスケーリングすることにより、表情の拡張/抑制を実現する手法を開発し、表情変化と利用者が感じる違和感の関係を調査した.これらの調査によって得られた知見を、開発中の手法に適切にフィードバックすることで、映像情報の最終的な消費者である人間の知覚特性を考慮して、映像の撮影から加工、提示までの処理系の設計・開発を行う方法論を実現した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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