2010 Fiscal Year Annual Research Report
DNAチップのプローブ核酸として優れた特性を持つ新規人工核酸の理論設計
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22650061
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| Research Institution | Toyohashi University of Technology |
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Principal Investigator |
栗田 典之 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40283501)
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| Keywords | DNAチップ / 人工核酸 / プローブ核酸 / 電流検出型 / 電気伝導特性 / DFT / Green関数 / シミュレーション |
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| Research Abstract |
1.DNA2重鎖の水中での結合特性、電流電圧特性を解析する計算手法の開発と検証
密度汎関数(DFT)法に基づく高精度分子軌道法と非平衡Green関数法を組み合わせ、DNA2重鎖のような鎖状分子の電流電圧特性を、周囲に存在する水分子を考慮して高精度に解析できる分子シミュレーション手法を開発した。DFT計算には、汎用プログラムSIESTAを用い、金電極のモデルとしてAu原子44個から成るクラスターを採用し、DNA2重鎖の両端に付加し、DNA2重鎖の電子状態を電極を含めて計算した。その手法を用い、5'-CGCG-3'及び5'-CATG-3'の塩基配列を持つ2種類のDNA2重鎖の電流電圧特性を解析し、実験結果と定性的に一致する結果を得た。
2.DNA2重鎖の周囲の水分子が電流電圧特性に与える影響の解析
DNA2重鎖の周囲に存在する水分子を考慮し、DNAの電流電圧特性を解析し、水和の影響でDNAの伝導度が増大する原因を電子レベルで明らかにした。
3.人工核酸塩基を含む2重鎖の安定構造及び電流電圧特性の解析
酸化分解され難く、且つ高い電荷移動効率を持つ人工核酸が実験で開発され、それらの人工核酸を含むDNA2重鎖の電流電圧特性が解析された。そこで、実験で開発された3種類の人工核酸を含むDNA2重鎖の電流電圧特性を解析し、実験結果と定性的に一致する結果を得た。また、人工DNA2重鎖の電気伝導度の向上には、イオン化ポテンシャルの小さい人工核酸塩基が有効であることを明らかにした。この結果を基に、新規の人工核酸塩基を提案し、それらを含むDNA2重鎖の安定構造、電流電圧特性を解析し、既存の人工核酸塩基から成るDNA2重鎖よりも電気伝導度に優れる人工核酸塩基を提案した。
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Research Products
(4 results)
