2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22650076
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
白尾 智明 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20171043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児島 伸彦 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80215251)
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Keywords | 放射線 / 神経科学 / 発生・分化 / 成体神経新生 / ドレブリン / 可視化 / 脳・神経 |
Research Abstract |
体重当り50mg/kgのペントバルビタールを腹腔注射することで深麻酔した10週齢のWistarラットを、脳定位固定装置に固定後、ラット頭部の片側のみを鉛板で遮蔽し(右図)、10GyのX線を照射した。照射2日後、ラットを深麻酔した後、4%パラホルムアルデヒド・0.1Mリン酸緩衝液で還流固定し、脳を摘出し、30%ショ糖・PBSに置換した後、OCT compoundを用いて凍結した。凍結組織よりクリオスタットで厚さ10μmの冠状切片を作成した。まず、側脳室下帯から嗅球あるいは梨状葉に向かう新生神経細胞の移動経路と海馬歯状回を解析した。まずDAPI染色による細胞数の減少を指標としてRSCP細胞集団を同定し、それらの細胞集団と下記の神経細胞分化・成熟段階に関連するマーカー蛋白の発現との関連を免疫組織化学染色により解析した結果、RSCPとその前後の成熟段階を通じて安定して発現しているマーカー蛋白として、ダブルコーチンとドレブリンが優れていることを見いだした。この両者をマーカーとして、まず成熟脳で細胞死の起こっている細胞集団を脳内全域にわたって解析したところ、今のところ脳梁内に関連細胞集団がある事がわかった。次に、細胞数の減少が細胞死によらず、細胞の増殖能の変化あるいはその領域を通過する細胞の移動スピードの変化が関連するのではないかということを調べるために、6ヶ月齢のマウスにBrdUを腹腔内投与し、1日後と7日後に上述の方法で環流固定し、脳を摘出し、上述の方法で切片を作成後、2N塩酸で37度C、30分処理後、常法により染色した。現在まだ解析途中であるが、細胞数の減少を考察するときに、細胞の増殖能とスピードの二つのパラメータを考慮する必要があることが示唆された。
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Research Products
(26 results)