2011 Fiscal Year Annual Research Report
磁性ビーズを用いた細胞壁ナノ振動刺激とダイナミック計測系の確立
Project/Area Number |
22650100
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
増澤 徹 茨城大学, 工学部, 教授 (40199691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 照剛 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (00334011)
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Keywords | 再生医用工学 / 細胞刺激 / 磁性微粒子 / 振動検出 / 交番磁界 / レーザトラップ |
Research Abstract |
本研究では,大きさ数100nmから数μmの磁性ビーズを細胞に接着させ,交番磁界を与えることにより,細胞膜の直接振動刺激を行い,細胞機能の発現への影響を検討することを目的とする.(1)共焦点光学系+交番磁界発生装置によるナノ振動観察システムの構築,(2)ナノ振動観察システムによるナノビーズ振動周波数特性の計測,(3)ナノビーズ振動下での細胞内Ca2+濃度変化の観察を計画した. 計測システムの共焦点光学系はマイクロ粒子の上下動を検出する共焦点光学系と左右の振動を検出する反射光角度検出系の両方に対応できるように設計した.マイクロ微粒子の振動を観察するための基本光学系の設計およびレーザトラッピング捕捉基礎実験,レーザ反射強度計測実験を行った.提案する光学系では,細胞に付着させた磁性ビーズ(マイクロ微粒子)に,リレーレンズ系を介してHe-Neレーザを照射する.交番磁界によって,磁性ビーズが振動すると,ビーズ上でのHe-Neレーザ反射角が変化し,反射光検出用フォトディテクタにおいて強度変化として検出される.マイクロ微粒子の中心位置と計測系中心位置を合わせるために,直径8μmのマイクロ微粒子のレーザトラッピング捕捉も試みた.波長532nmのHe-Neレーザでプローブを安定に捕捉することに成功した.また,磁気ビーズの振動を100倍で観察可能であり,最低67nmの微小振動を計測可能であることを確認した.交番磁界発生システムに関しては,パーソナルコンピュータと専用DSPボード,オペレーショナルアンプ回路,電磁石コイルから成るシステムを構築した.上記システムを用いて励磁周波数80Hzで最大振動振幅451nmで磁性ビーズを加振することに成功した.
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