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2011 Fiscal Year Annual Research Report

ペプチド修飾リポソームと超音波技術との融合による骨髄幹細胞への遺伝子導入法の開発

Research Project

Project/Area Number 22650119
Research InstitutionTokyo University of Pharmacy and Life Science

Principal Investigator

根岸 洋一  東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (50286978)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 新槇 幸彦  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (90138959)
高橋 葉子 (遠藤 葉子)  東京薬科大学, 薬学部, 助手 (30453806)
Keywords超音波 / 遺伝子細胞療法 / リポソーム
Research Abstract

効率的なリポソームの細胞内導入を行なうためにPEGを用いないステアリル化AG73修飾リポソーム(stAG73リポソーム)の調製を行なうために、ステアリル化AG73ペプチドを用いて、リポソームの表面に直接AG73を修飾させたステアリル化AG73修飾リポソーム(stAG73リポソーム)の調製を試みた。細胞内取り込みの観察を目的として、蛍光標識には、DiIを使用した。蛍光標識された種々のリボソームを骨髄幹細胞に添加し、その細胞相互作用を共焦点レーザー顕微鏡にて調べた。その結果、数時間の相互作用により、stAG73リボソームでは、細胞質内への取り込みが観察された。その蛍光は、細胞質内にドット状に観察されたことから、細胞膜シンデカンを介して、エンドサイトーシスによって取り込まれたものと考えられた。これらのことは、AG73修飾リポソームは、骨髄幹細胞への有用な薬物・遺伝子キャリアーとなりうることが明らかとなった。
次にこのstAG73リポソームにルシプェラーゼ遺伝子をコードしたプラスミドDNAとカチオン性ポリマー(PEIの複合体を作製し、これをアニオン性脂質(DOPG)とDOPEなどで構成されたリポソームに内封した。粒子径200nm程度のものを調製し、骨髄幹細胞への遺伝子導入実験を行ったが、顕著な遺伝子発現の増強は、認められなかった。エンドサイトーシスによって、細胞内への取り込みが観察されていることから、エンドソームからの放出が、遺伝子発現の律速になっているものと考えられた。
これまでにAG73修飾リポソームに遺伝子を内封し、これをエンドサイトーシスによって、細胞質内へと取り込ませたのちに、バブルリポソームと超音波照尉によるキャビテーション誘導を細胞外から生じさせることで、エンドソームからのリポソームの脱出が促進し、結果として、遺伝子発現が増強することを報告している。そこで、さらに調製された遺伝子内封stAG73リポソームによる細胞内導入(エンドソームへの取り込み)を行い、エンドソームからの脱出を促進させることで、遺伝子導入効率の増強を図るために、バブルリポソームと超音波照射によるキャビテーション誘導を利用した骨髄幹細胞への遺伝子導入を行なった。その結果、若干の遺伝子発現の増強効果が観察された。このことは、遺伝子内封リポソームのエンドソーム脱出を促進させ、さらにリポソーム内の遺伝子の放出効率を高めることで、遺伝子導入が困難とされている骨髄幹細胞への遺伝子導入を可能にできることを示唆している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

AG73修飾リボソームの骨髄幹細胞への細胞内取り込みがなされていることを共焦点顕微鏡にて明らかとした。さらにバブルリポソームと超音波照射との併用により、遺伝子発現を克進させることができるという可能性を示した。

Strategy for Future Research Activity

AG73修飾リポソームの骨髄幹細胞への細胞内取り込み後の遺伝子の細胞内放出効率、さらには、遺伝子の核移行効率を高めるために、遺伝子内封したAG73修飾リポソームを骨髄幹細胞内に取り込ませたのちにバブルリポソームと超音波照射を行なう。このときの照射強度の最適化を行なう。また、遺伝子内封の際に、核移行シグナルペプチドを混合させることで、リポソームから放出された遺伝子の核移行促進を図る。上記の検討により、より効率的な骨髄幹細胞への遺伝子導入法を確立する。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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