2012 Fiscal Year Annual Research Report
加齢に伴う過活動膀胱の発生メカニズムの解明と新治療法に関する研究
Project/Area Number |
22650122
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中川 晴夫 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80333574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海法 康裕 東北大学, 病院, 講師 (30447130)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 加齢 / 過活動膀胱 / 血流 / 排尿障害 / 神経調整 / 高齢者 |
Research Abstract |
本研究課題の最終年度である平成24年度は加齢に伴う過活動膀胱の発生メカニズムを疫学的観点・動物実験により解明をすすめるとともに、成果報告として学会のシンポジウム等で報告を行った。 加齢に伴う過活動膀胱患者の増加の原因について疫学的観点から解析を行った。高齢者の過活動膀胱のは、Geriatric Depression Scaleにより層別化したうつ傾向と有意な相関を認めた。脳卒中などの中枢疾患などをふくめた多変量解析でも、この結果はかわらなかった。この結果からは、過活動膀胱が膀胱やその支配神経・感覚神経だけが原因ではなく、うつ状態と共通する中枢系の疾患が関与している可能性を示唆すると考えられる。 動物実験では過活動膀胱の治療法のひとつであるニューロモデュレーションにより膀胱・前立腺・尿道を含む骨盤内臓器の血流増加作用を認めた。血流の増加作用はニューロモデュレーションの刺激後速やかに上昇することが認められた。刺激後血流増加までの時間から、反射を含む神経系の関与によるメカニズムが示唆されたが、その詳細を解明するまでには至らなかった。今回の結果は、既に報告されている骨盤内の血流障害が高齢者の過活動膀胱の一因であるとする仮説を間接的に裏付けるものと考えられる。 以上の結果をふくめ、本研究課題の一部を第100回日本泌尿器科学会:シンポジウム;「難治性下部尿路機能障害に挑む」で報告するとともに今後の提言を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)