2011 Fiscal Year Annual Research Report
三次元脳神経組織体を用いたミニブレインデバイスの創成
Project/Area Number |
22650127
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Research Institution | 独立行政法人国立成育医療研究センター |
Principal Investigator |
宮本 義孝 独立行政法人国立成育医療研究センター, 生殖・細胞医療研究部, 共同研究員 (20425705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池内 真志 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教 (90377820)
加地 範匡 名古屋大学, 工学系研究科, 准教授 (90402479)
八木 透 東京工業大学, 情報理工学研究科, 准教授 (90291096)
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Keywords | 脳・神経 / マイクロ・ナノデバイス / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本研究課題では、人工的に、三次元脳神経組織体を構築し、ミニブレインとなりうるマイクロチップを創成することを目的とする。具体的には、1)セルティッシュエンジニアリング技術を用いた三次元脳神経組織体を構築する。2)得られた三次元脳神経組織体から神経細胞活動を電気信号として取り出せるマイクロデバイスを創成する。 本年度は、昨年度に引き続き、1)細胞パターニングデバイスの開発(池内真志ほか)、2)本デバイスを用いた三次元細胞組織体の構築と機能評価を行った(池内真志、加地範匡、宮本義孝ほか)。さらに、3)電気刺激による神経細胞の応答について検討した(八木透ほか)。1,2)三次元微細加工技術を利用し、一度の細胞播種操作で、均一かつ大量のクラスタを形成できる、新規培養デバイス"TASCL"を開発した。本デバイスの設計は、PDMSシート上に所定形状の貫通孔を多数配置し、貫通孔の壁面は上部から下部に向かうテーパーとしている。デバイス裏面はPDMS素材であるため,任意の培養基材上に接着剤を用いることなく、貼付して用いることができる。実際に本デバイスを用いて、マウス膵幹由来幹細胞、マウス脂肪由来幹細胞、及びiPS細胞の培養を行い、幹細胞クラスタの均一・大量生産が可能であること、クラスタ培養条件のコンビナトリアル解析が可能であることを実証した。3)ラット胎児の大脳皮質組織片から分離した神経細胞を用いて、神経回路の構築、及び電気刺激による周期内での応答率の変化を確認した。 実験動物を用いる研究については、各機関の動物実験指針に準拠して研究を実施する。特に、動物愛護と動物福祉の観点から実験動物使用は、目的に合致した最小限にとどめる。またその際、麻酔等手段により苦痛を与えない等の倫理的配慮をおこなう。実験者は、「管理者と相互協力のもと適切な環境のもと飼育管理を行う。
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Research Products
(13 results)