2010 Fiscal Year Annual Research Report
超音波刺激による関節軟骨細胞活性化の可能性と危険性
Project/Area Number |
22650129
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
黒木 裕士 京都大学, 医学研究科, 教授 (20170110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 美樹子 島根大学, 医学部, 助教 (40447925)
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Keywords | 超音波刺激 / 軟骨細胞 / 活性化 |
Research Abstract |
理学療法では骨格筋や靭帯、腱、関節包等の軟部組織由来の拘縮状態の関節に対し超音波治療を行うことがあるが、関節軟骨の軟骨細胞を標的とする超音波治療はまだ行われていない。最近、超音波刺激(LIPUS:低出力超音波パルス)が骨芽細胞を刺激し骨折治療において効果的であることが明らかにされた。しかしLIPUSが軟骨細胞に及ぼす影響についてはほとんど調べられていない。超音波刺激強度が適切であると軟骨細胞に良い影響がある可能性があるが、逆に超音波刺激強度が強すぎると生体組織は破壊される危険があるので、低強度のLIPUSでさえも軟骨細胞にとって安全かどうか不明である。そこで今回、理学療法治療への応用を視野に入れ基礎研究を実施した。具体的には、LIPUSの刺激強度が軟骨細胞に及ぼす影響を調べた。体重約100Kgのブタの膝関節から現有のOATS(Arthrex, USA)を用いて骨軟骨柱を複数個採取した。この骨軟骨柱から関節軟骨だけを鈍的に切離し、器官培養した。培養軟骨をLIPUS刺激群と非刺激対照群とに分けメッセンジャーRNAを測定した。LIPUS刺激群では、非刺激モデル対照群と比べMMP13は減少した。一方、Col2a1が減少した。他にもTIMP1、TIMP2、ACAN、MMP1などを測定した。またLIPUS刺激以外にも超音波刺激関連の研究を実施した。加えて国内の学会等に出席して研究に必要な最新で最先端の情報・研究資料を収集するとともに研究成果を発表した。
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