2012 Fiscal Year Annual Research Report
唾液がコンディショニング評価の新規バイオマーカーになるか?
Project/Area Number |
22650145
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
麻見 直美 筑波大学, 体育系, 准教授 (10300005)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | カルシウム摂取 / 唾液中カルシウム濃度 / 骨密度 |
Research Abstract |
スポーツ選手の骨の状態を評価する一手段として、本研究では唾液に着目し、唾液が、スポーツ選手のコンディショニングのための科学的サポートツールの一つとしてのバイオマーカーとなり得るか否かを検討した。 この目的のために、唾液中カルシウム濃度と骨密度および骨塩量の関係の検討を重ねたが、スポーツ選手の骨の状態はごく一部の選手を除いて、比較的、心配のない状況であることが明らかとなった。すなわち、男女それぞれ、運動習慣のない対象者も含め男子513人、女子309人の骨塩量および骨密度を測定したが、骨粗鬆症と判定されるレベルの骨密度の対象者は存在しなかった。また、同対象者のカルシウム摂取状況等栄養素等摂取状況を調べたところ、男女ともに、スポーツ選手の方がカルシウム摂取量が多く、食事摂取基準案と比較すると必ずしも充足しているとは言いがたいものの、極端なカルシウム摂取不足の対象者はいなかった。さらに、スポーツ選手においては、骨に対する栄養素等摂取の影響より、筋量などを含む体格および運動(身体活動量)の影響の方が強いことが明らかとなり、カルシウム摂取の充足状況を反映し得ることが予想された唾液中カルシウム濃度と骨密度との関連性は認められなかった。 今後は 極端なカルシウム摂取不足状況下に唾液中カルシウム濃度が変動するかなどを、動物実験を含めた基礎研究により明らかにし、早期の適切な対応が必要なスポーツ選手の骨の健康度を知るツールとしての唾液カルシウムの可能性をさらに追求する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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