2012 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツ選手における心理的ウェルビーイング向上の因果モデルの構築
Project/Area Number |
22650147
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Research Institution | Kumamoto Gakuen University |
Principal Investigator |
橋本 公雄 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (90106047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 順一 群馬大学, 教育学部, 准教授 (20389373)
内田 若希 九州大学, 健康科学センター, 講師 (30458111)
根上 優 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (80108430)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | スポーツ / 心理的ウェルビーイング / 因果モデル / スポーツドラマチック体験 / 自己概念 / 人間力 / QOL / メンタルヘルス |
Research Abstract |
平成24年度は、スポーツ選手の心理的ウェルビーイングの向上効果の因果モデルを構築するため、理論構築とアンケート調査によるデータ収集および分析を行った。仮説モデルは、スポーツ体験(独立変数)→心理的競技能力(媒介変数)→人間の強みと生きる力(媒介変数)→心理的ウェルビーイング(従属変数)という一連のメカニズムを考え、構成している。具体的には、スポーツ体験におけるドラマチックな体験が競技場面における心理的スキルを育み、人間の強みとしてのスポーツ特有のポジティブ特性やヒューマンエージェンシー(人間力)の向上を通して、自尊感情やメンタルヘルスなどの心理的ウェルビーイングの向上がもたらされるというモデルである。これらの構成概念を捉える尺度としては信頼性・妥当性を有する既存の尺度を用いた。スポーツ体験はドラマチック体験量で捉えることにし、スポーツドラマチック体験尺度および改定版尺度(橋本;2005)を用いた。心理的競技能力は徳永・橋本(1990)が提唱している、競技意欲、精神的安定・集中、自信・作戦能力、協調性から構成される心理的競技能力診断検査を用い、人間の強みとしては、スポーツ特有のポジティブ特性尺度(徳永;2007)を用いた。心理的ウェルビーイングとしてはメンタルヘルス尺度を用い、これらの構成概念を含む調査票を作成した。分析の結果、競技年数はポジティブ特性に規定力をもたず、ドラマチック体験が規定力を有することが明らかにされた。また、心理的競技能力はポジティブ特性への規定力が極めて高いことが判明し、パフォーマンスの予測とともに、ポジティブ特性の予測因としても使用できることが分かった。仮説モデルは柔道選手において検証された。今後は一般的なスポーツ選手でモデル検証を行っていく予定である。 なお、ヒューマンエージェンシー(人間力)に関する尺度はないので、論理的展開を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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