2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22650152
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
下村 吉治 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30162738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北浦 靖之 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (90442954)
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Keywords | 分岐鎖アミノ酸 / 分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素(BCKDH) / BCKDHキナーゼ(BDK) / BDKノックアウト / マウス / 筋肉特異的 / Cre-LoxP / キメラマウス |
Research Abstract |
分岐鎖アミノ酸(branched-chain amino acids : BCAA)は、タンパク質の合成材料としてだけでなく、筋タンパク質代謝の調節および血糖の組織への取り込みなどに機能していることが示唆されている。これらの生理機能を発揮するのは、タンパク質に組み込まれたBCAAではなく、生体内に存在する遊離のBCAAである。筋肉における遊離BCAAの機能を解明にするためには、そのBCAAを欠乏させた動物を作製して解析に用いることが最も有用な手段である。そこで、本研究では、BCAA分解を調節する分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素(branched-chain α-keto acid dehydrogenase : BCKDH)複合体を不活性化するBCKDHキナーゼ(BDK)の遺伝子を筋肉特異的に欠損(ノックアウト:KO)させて、筋肉で遊離BCAAが不足したマウスを作製することを目的とした。このマウスの作製には、Cre-loxPシステムを用いて筋肉(骨格筋、心筋)特異的に標的タンパク質を欠損させる方法を用いる。本研究では、これまでに、マウスBDKのエクソン9~11(BDK活性部位をコードするエクソン)をloxPで挟み込んだターゲティングベクターをES細胞へ導入し、その細胞からキメラマウスを作製した。現在では、このマウスを正常マウスと交配して繁殖しヘテロマウスの作成中である。ここで得られたヘテロマウスを筋特異的Cre発現トランスジェニックマウスと交配することにより、筋特異的BD-KKOマウスの作製を完了する予定である。
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