2011 Fiscal Year Annual Research Report
グアー起泡性アルブミンの卵白代替タンパク質としての機能特性
Project/Area Number |
22650175
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
土居 幸雄 京都女子大学, 家政学部, 教授 (40172233)
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Keywords | 食素材 / 卵白アレルギー / タンパク質機能 / グアー豆 / 起泡性 |
Research Abstract |
[目的]グアーミールはグアー豆からグアーガムを採取した後の廃棄物である。最近我々は、グアーミールには高い起泡性と泡沫安定性を併せ持っためずらしいタンパク質が多く含まれていることを見出し、これを単離し、起泡性アルブミンGFA(guar foaming albumin)と命名した。GFAは卵白・小麦アレルギー患者の抗血清に対しても交差を示さず、食品としての安全性も高いことが示された。本研究では、起泡性と泡沫安定性を併せ持つ優良な卵白代替タンパク質の見あたらないことから、GFAの機能特性に注目し、その食素材としての利用を考えることとした。つまり、GFAの起泡特性に加えて、他の機能特性(ゲル化性、乳化性)や調理特性について調べ、主要な食物アレルゲンである卵白に替わり得る、アレルゲン・フリーの植物性タンパク質GFAの利用を探ることとした。[結果]卵白、GFAを用いてメレンゲ試作したところ、GFAでは卵白よりもかさ高いメレンゲが得られた。砂糖の添加による影響を調べたところ、15%までは比容積が増加した。食塩の添加では比容積への変化は少なかった。泡沫サイズはGFAで小さく、卵白よりスムーズな泡を形成することを確認できた。GFAの泡沫は焼成後も安定に保持された。GFAの乳化特性について落花生油を用いて調べたところ、牛血清アルブミンと同程度の乳化活性と許容量が示された。[結論]植物由来のGFAは,アレルゲン性の高い卵白の代替タンパク質として界面活性タンパク質が必要とされる食品で使用できるが、添加物の影響を考慮する必要があることが示された。
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Research Products
(2 results)