2011 Fiscal Year Annual Research Report
科学教育出前授業等の学生の主体的実践と連動させた理科離れの実証的研究
Project/Area Number |
22650190
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
澤 武文 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90111864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 康一 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70211901)
清水 秀己 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70126936)
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Keywords | 小学校理科 / 理科実験 / 実験・観察 / 理科離れ |
Research Abstract |
学生を主体とする「訪問科学実験」を33回(学校26回,地域の活動5回,大学2回),「ものづくり教室」を16回(学校や地域の活動11回,大学5回),「天文教育講座」を9回(観望会9回)実施し,子どもを中心とする参加者とのふれあい等で,主として教員を目指す学生の理科実験やものづくり教育に関する資質の向上が計られた。また,理系と文系の学生それぞれ100名ほどに対して,小学校,中学校,高校における「印象に残った理科の内容・授業・先生」についてのアンケート調査を行った。さらに,大学近隣の小学校31校の全教員に対して,理科の授業や実験について困ったことや,やりにくかったことについてアンケート調査を行い,24校約300名の方から回答を得た。これらのアンケート調査は現在集計中であるが,前者のアンケートでは,理科実験に対する子どもの思いが明らかになろう。また,後者のアンケートでは,どのような実験で,どんなことに困っているかということが現場の先生から具体的に寄せられており,新学習指導要領のもとでの理科の授業に対する学校現場の実情を浮き彫りにすることができよう。その他,昨年度末に行った理科離れミニ・シンポジウム「小学校教科『理科』の充実と理科実験の改善に向けてパート2」の記録を報告書としてまとめた。今年度は最終年度にあたるため,再度,理科離れミニ・シンポジウムを開催し,新学習指導要領のもとでの理科の授業の実情と問題点を明らかにするとともに,子どもたちの理科授業に対する本音の調査も実施し,理科離れの実相を明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年間に,「訪問科学実験」を33回,「ものづくり教育」を16回,「天文教育講座」を9回,学生の自主的な活動で継続的に行っており,子どもたちの「理科離れ」,「ものづくり離れ」の解消に貢献している。また,種々のアンケート調査や「理科離れミニ・シンポジウム」の開催により,教育現場の実情を明らかにすることができ,今後の活動に活かすことが可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,学生主体で運営する「訪問科学実験」,「ものづくり教育」,「天文教育講座」の定期的な活動を実践し,その中で,子どもたちの「理科離れ」,「ものづくり離れ」の解消を目指す。また,種々のアンケート調査により,学校現場の理科の授業の実態を明らかにするとともに,実際の授業や実験で困っている授業や実験の教材開発などを通して、その克服の方策を提言する。また,研究のまとめとして,年内に「理科離れミニ・シンポジウム」を開催し,これまでの研究成果とともに,その集録を発行する。
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