2011 Fiscal Year Annual Research Report
被爆地の写真から作るバーチャル空間と平和学習の実践
Project/Area Number |
22650192
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
全 炳徳 長崎大学, 教育学部, 教授 (10264201)
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Keywords | エクスポージャー / 平和教育 / 長崎原爆 / バーチャル空間 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)事実を記録として残した「写真」から、(2)バーチャル空間の3次元を作り上げ、(3)エクスポージャーの教育実践を行うこととである。人類の過ち(科学技術の負の遺産)から未来志向の科学技術を学びつつ、平和を学ぶ教育の新しい形を試みる、本研究で掲げた重要な意義を、バーチャルゼネレーション現代の子どもたち)に効果的に伝習するために以下の予定で研究が進められた。 平成22年度はアメリカの国立公文書館を訪問し資料を収集するとともに、長崎平和推進協会の写真部会が所有している写真と照らし合わせながら、バーチャル空間のための資料(写真)を選別し、データベースの基本を構築した。また、バーチャルジェネレーションの慣れ親しんだパーソナルコンピュータや携帯端末からのバーチャル空間の表示実験を開始した。なお、バーチャル空間は平成22年度の研究により完成した。 平成23年度は学校現場での利用と評価を目的に、長崎の平和団体(NPO法人)と協力しながら市内所在の小学校(長崎市立城山小学校、長崎市立小榊小学校、雲仙市立西郷小学校)での平和教育に取り組んだ。また、平成22年度に実施した内容により開発された平和教育教材の有効性を確認することができた。 小学校での平和教育実習に用いられる教材は、アメリカ国立公文書館から入手した写真と長崎平和推進協会の写真部会が管理する写真から作成したバーチャルデータであり、教師側で作成した授業案等が用いられ、本研究を持って「平和教育教材」の完成ができ、実践をもって有用性を確認した。
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Research Products
(3 results)