2010 Fiscal Year Annual Research Report
良質な試行錯誤に基づく高抽象プログラミング概念修得に関する研究
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22650204
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
三浦 元喜 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (00334053)
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Keywords | オブジェクト指向 / フレームワーク / 視覚教材 / 学習支援 / 視覚モデル操作方式 |
Research Abstract |
本研究では,視覚的なモデルに基づく作業環境がもたらす良質な試行錯誤活動の利点を活用しつつ,より抽象度の高い概念(モデル)を修得するための方法論を確立することを目的としている 2010年度は研究代表者が構築してきた教材(Anchor Gardenシステム,http://ist.mns.kyutech.ac.jp/miura/anchorgarden/index.php)を改良することによって,計算機上で直接操作可能な視覚モデルを提供し,オブジェクト指向プログラミングの概念をはじめとする抽象度の高い概念の修得を支援することを中心にすすめてきた.2010年度は上記Anchor Gardenシステムを用いて,操作の有無,および種類による影響について調査を行ったが,予備実験の結果から,そうした機能的違いによる影響は少なく,むしろ実践可能な知識を段階的に提供することが効果的な知識獲得に有益であるという知見を得た.また,学習者によって視覚的な抽象化モデルに対する理解度の違いや,具体的なソースコードとの対応に困難を生じるケースがあった.そのため,視覚的な抽象化の理解が困難な場合への対応策や,ソースコードと視覚モデルの対応をどのように分かりやすく改良するかについて,検討が必要であることがわかった.また試行錯誤の活動があまり行われない場合もあるため,とりあえず理解(わかる)ことが最終目標ではなく,実践可能な,身についた知識として定着することが最終目標であることを再認識させたり,対象への興味を持続し,楽しみながら繰り返す活動を促進させたりするための工夫の必要性について認識した
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Research Products
(3 results)