2012 Fiscal Year Annual Research Report
インストラクショナルデザインの美学・芸術的原理の導出
Project/Area Number |
22650206
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
鈴木 克明 熊本大学, 社会文化科学研究科, 教授 (90206467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 淳子 熊本大学, 社会文化科学研究科, 助教 (80423656)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 教育工学 / 教育設計 / 美学 / デザイン原理 / 芸術的原理 |
Research Abstract |
本研究では、欧米において「学びたさ」についてのインストラクショナルデザイン研究で注目が集まっている「美学・芸術的な視座」からの設計原理が我が国においてどこまで援用可能かを検討し、我が国独自の原理導出を目指した。教育工学の隣接領域で展開している関連研究の知見を取り入れ、「学びたさ」の向上につながる学習経験を実現するための設計原理の導出を試みた。 研究方法としては、他領域における類似の研究動向を踏まえて教育工学における適用可能性も確かめながら進めた。文献や事例から設計原理を導出し、それを踏まえた事例を創出し、設計原理の効果を確かめる手法とあわせて提案していく新しいタイプの研究手法を採用したことになる。 (1)ユーザーストーリーを描くことで「学びたさ」の誘発・阻害要因を検証する方法としては、医薬従事者の対人コミュニケーション訓練に関する職場内教育の場面を取り上げ、研究協力者の職務との関連で教材化を試みた。 (2)ソフトウェア工学で実績がある「ペルソナ手法」を援用する可能性については、研究協力者が直面する研修場面を取り上げて、一方に「美学・芸術的視座」から提案されている設計原理を実現するためにはどのような要素を盛り込む可能性があるかを検討し、他方で想定する「ペルソナ」(仮想的な受講者で研修の成否の鍵を握ると想定できる者)がその環境にどのように反応するかを描き出すことを試みた。このプロセスを介して、「ペルソナ手法」が学習環境の設計場面でどのように役立ち得る可能性があるかを検討した。 (3)ナラティブ文法をもとにして学習場面を分析する方法については、従来からのIDに多用されてきたトップダウン型の分析手法を補完する手法としての可能性があるという立場から、その援用を試み、両立可能性や理論的基盤の拡充の可能性を模索した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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