2010 Fiscal Year Annual Research Report
膜型増殖因子のER/核膜オートトランスロケーション分子機構解明とがん特性診断応用
Project/Area Number |
22650228
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
東山 繁樹 愛媛大学, プロテオ医学研究センター, 教授 (60202272)
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Keywords | amphiregulin / epiregulin / 膜型プロテアーゼ / 膜型増殖因子 / エンドサイトーシス / レトログレード小胞輸送 / 核膜移行 / shedding |
Research Abstract |
Heparin-binding EGF-like growth factor(HB-EGF)やamphiregulin(AREG)は,正常細胞では適切な制御下において、その細胞内局在を細胞膜からER/核膜へと逆行的に変える。一方,悪性度の高い培養がん細胞株で、新規合成されたHB-EGFやAREGが細胞膜に運ばれず、直接ER/核膜に移行する(これをオートトランスロケーションと呼ぶ)例があり、こうした例においては、有意な抗がん剤抵抗性を示すことをこれまでに明らかにしてきた。以上の私どもの研究成果に基づき、本研究では、膜型増殖因子HB-EGFとAREGのER/核膜オートトランスロケーション分子機構の解明と、HB-EGF/AREG発現ヒトがんの抗がん剤感受性診断法の開発・応用を目的とする。 本年度、コムギ胚芽インビトロ蛋白質合成システムとリポソームを組み合わせて作製したインビトロ膜蛋白質再構成システムを用いて、ヒトゲノム情報より抽出した約500種の膜型プロテアーゼリコンビナント蛋白質の作製を試みた。その結果、約300種の合成をSDS-PAGEにより確認した。残り約200種については、用いたcDNAの塩基配列を確認しており、さらに合成を進めているところである。合成を確認した約300種の膜型プロテアーゼについては、基質にα2-マクログロブリンを基質として、酵素活性を確認しているところである。活性を確認次第、これを用いて、FITC蛍光標識HB-EGFおよびAREGのC-末端合成ペプチド(それぞれ24、30残基)を基質とし、キャピラリー電気泳動法と蛍光検出器を組み合わせた測定装置(キャリパー)により、分離・定量することで、C-末端切断プロテアーゼの探索・同定をすすめる。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] TGFβ induces proHB-EGF shedding and EGFR transactivation through ADAM activation in gastric cancer cells.2010
Author(s)
Ebi M, Kataoka H, Shimura T, Kubota E, Hirata Y, Mizushima T, Mizoshita T, Tanaka M, Mabuchi M, Tsukamoto H, Tanida S, Kamiya T, Higashiyama S, Joh T.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun.
Volume: 402
Pages: 449-454
Peer Reviewed
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