2010 Fiscal Year Annual Research Report
機能的ペプチド配列から構成される人工蛋白質を用いた腫瘍免疫法の開発
Project/Area Number |
22650231
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
伊藤 正紀 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (80297366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 定 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (50192323)
小井戸 薫雄 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (70266617)
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Keywords | MolCraft / 細胞性免疫 / がん / 腫瘍免疫療法 / 人工蛋白質 / 免疫 / WT1 |
Research Abstract |
悪性腫瘍を治療するための画期的な腫瘍免疫療法を開発する事を目的として、腫瘍抗原エピトープを多数含有し、蛋白質それ自身が免疫誘導能を有する人工蛋白質を作成した。 連携研究者(公財)がん研究会 がん研究所 蛋白創製研究部 部長 芝清隆と連携し、癌遺伝子WT1分子の腫瘍特異的抗原エピトープを含有する人工蛋白質を作製した。C57BL/6マウスのMHC class I分子に提示される既知のWT1エピトープをDNAに解読し、計算機を用いてマイクロ遺伝子をデザインした。第1配列にエピトープを、第2に蛋白質の構造を安定化させるアルファヘリックス構造を指定した、第3配列はランダムな配列とした。「MolCraft」法により、様々な組み合わせ、長さを有した人工蛋白質遺伝子を合成し、大腸菌内で蛋白質に翻訳、合成し、人工蛋白質のライブラリーを構築した。人工蛋白質を用いてマウスを免疫してWT1分子に対する免疫が誘導できるか検討した。しかしながら、in vivoの実験では、多くの種類の人工蛋白質をスクリーニングする事が困難であることがわかった。そこで、免疫のモデル抗原としてOVA(ovalbumin)を用いて、人工蛋白質を作製し、in vitroで免疫誘導能を検証するアッセイ系を作製した。その結果、OVAよりも100倍も低い濃度で、一切のアジュバンドを用いずに、蛋白質のみで、OVAに対する細胞性免疫を誘導できる蛋白質を同定した。これらの人工蛋白質を用いて、23年度は、in vivoの実験系で免疫誘導能を検証する。
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Research Products
(1 results)