2011 Fiscal Year Annual Research Report
中国の食の安全・安心・信頼を巡るリスクコミュニケーションの構築を目指す実践的研究
Project/Area Number |
22651014
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三好 恵真子 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (60294170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 仁 大阪大学, 法学研究科, 教授 (60171790)
許 衛東 大阪大学, 経済学研究科, 准教授 (10263344)
山田 康博 大阪大学, 国際公共政策研究科, 准教授 (70243277)
宮原 暁 大阪大学, グローバルコラボレーションセンター, 准教授 (70294171)
木村 自 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (10390717)
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Keywords | 中国 / 食品 / リスクコミュニケーション / 安全・安心 / 環境 / 環境アセスメント / 実践 / 国際交流 |
Research Abstract |
本研究は、グローバルな視点から社会的・政治的波及効果を伴う中国の食の安全・安心・信頼に着目したリスクコミュニケーションの協働的な知的基盤を多次元的に構築することを目的とする学際的なプロジェクトである。また地域社会への科学的実践として、参加型環境アセスメントを日中双方において実現することにより、両国間の摩擦を解消するような社会的コンテクストを導くことを試みる独創性も有している。 本年度は、国際シンポジウムや大学間交流を通じて、教育的ネットワークの充足化や海外の協力機関との連携を強化しつつ、主として以下のような成果を挙げることができた。 1.教育との有機的連携、教育的ネットワークの構築 本学大学院の副専攻的な教育制度である「大阪大学高度副プログラム」において、昨年度より学際プログラム「現代中国研究」遂行し、特に本プロジェクトメンバーが主体的に関わるとともに、2月の集中講義では、食と環境に関するワークショップも開催して、若手研究者の交流空間を実現した。 2.国際シンポジウムにおける中国研究者との交流,共同研究による書籍の刊行 8月に内蒙古大学(中国・内蒙古)にて開催された日本・中国・台湾の共同開催による「第五回現代中国と東アジアの環境,国際学術シンポジウム」において、本年度も組織運営に主体的に関わり、プロジェクトメンバーは参加・報告も行い、大学間交流を深めた。さらに、これまでの実績の積み上げを書籍として発刊した。 3.日中次世代研究者間交流を目論むワークショックの中国での開催 中国・天津・南開大学にて、日中における次世代研究者(大学院生)の交流の場を作る参加型アセスメント(連続ワークショップ)を実現し、好評を博した。 4.研究成果の学術界への公表 その他、プロジェクトメンバーの各専門性より研究成果を学術論文としてあるいは書籍として公表し、その意義と知見を社会および学術界の双方に提示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では、 「研究実績概要」で述べたように、次年度に行う予定であった中国における環境に関する参加型アセスメントを2011年度末に実現することができた。よって、さらに次年度に向けて、課題を掘り下げた詳細な検討ができると期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
2012年度は、本プロジェクトの最終年度に当たるため、これまでの成果をまとめつつ、一般市民も交えた食の安全・安心・信頼に関する公開シンポジウムを比較的大規模に開催し、参加者とともに、相互理解を醸成するコミュニケーションの場を創造し、その波及効果も分析する。また中国地域研究を基軸に、新しい中国地域研究の教育プログラムを提案し、具体的な実践に移して、そのノウハウを他大学にも還元する筋道を残してゆく。
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Research Products
(43 results)