2010 Fiscal Year Annual Research Report
フルタイム稼働蓄光型可視光触媒ナノコンポジットの創製と高次機能性実現
Project/Area Number |
22651022
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
殷 しゅう 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40271994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 次雄 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90091694)
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Keywords | 可視光触媒 / 長残光性螢光体 / ナノコンポジット / フルタイム稼働 / 蓄光型可視光触媒 |
Research Abstract |
ソルボサーマル反応或はメカノケミカル反応等の環境に優しいソフトケミカルプロセスによって、長波長領域における優れた可視光応答性を有するアニオンドープ酸化チタン光触媒の合成に成功した。しかしながら、光触媒は、光のない暗闇では全く機能しないので、夜間や消灯時を含めてトータルで考える場合光触媒の利用効率が半減されるという問題点がある。我々は上記優れた可視光活性を示すTiO_<2-x>N_y,可視光型光触媒材料とSr_4Al_<14>O_<25>:(Nd,Eu)等の長残光性螢光体との複合化を行い、太陽光・室内光照射時及び光照射停止後の暗闇状態でも、触媒作用が続く蓄光型可視光応答性光触媒を開発及び検証を行った。長残光蛍光体/光触媒ナノコンポジットのコア・シェル構造の創製及び微細構造の制御を行ない、光照射下では、TiO_<2-x>N_yとSr_4Al_<14>O_<25>:(Nd,Eu)間における電荷分離によって触媒活性の向上を実現できると共に、消灯後では、Sr_4Al_<14>O_<25>:(Nd,Eu)の長残光発光を利用し、TiO_<2-x>N_y等のアニオンドープ光触媒材料を励起し続けることによって、触媒活性を継続させることに成功した。光照射停止後も光触媒作用を持続できる蓄光型可視光応答性光触媒システムを構築することによって、様々な可視光応答型光触媒と長残光発光材料との組合せ可能性を見出して、環境に優しい低コスト合成プロセスと材料の高い機能性が両立できることを実証した。
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