2010 Fiscal Year Annual Research Report
DNAの自己組織化能を用いた可視光領域で磁性を有する新規メタマテリアルの創成
Project/Area Number |
22651045
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
武安 伸幸 大阪大学, 工学研究科, 特任講師 (90373323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 拓男 独立行政法人理化学研究所, 田中メタマテリアル研究室, 准主任研究員 (40283733)
座古 保 独立行政法人理化学研究所, 前田バイオ工学研究室, 専任研究員 (50399440)
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Keywords | メタマテリアル / DNA |
Research Abstract |
自然界に存在しなかった,可視光領域で負の屈折率を持つ光機能性材料(メタマテリアル)を創成するために,可視光域で磁性を持つ微細構造"ナノ磁気共振器"を,金属ナノ粒子をDNAの自己組織化能を用いてリング状に連結して作製し,光の磁場成分に対する応答を光学測定する.本研究では,従来のトップダウン型加工でできなかった可視光域での磁気応答を,ボトムアップ型微細加工により実現し,応用・実用化が可能な大量合成の方法論の確立を目指す.本年度は,DNAと金ナノ粒子を1:1で接合し,さらにDNA/金ナノ粒子接合体同士をリング状DNA鋳型にハイブリダイゼーションすることにより,最も単純なリング構造である3量体リング構造の作成を試みた.作成した試料は電気泳動法にて分離精製した後,基板表面に分散・固定し,SEMおよびAFMにて観察を行った.生成物には,3量体リング構造以外にも,単量体,2量体構造も多く含まれていた.実験を通して,それらの構造が分離精製プロセスにおける構造体の崩壊によって生じることを確認し,設計通りの構造を高収率で得るためには,より強固な構造体を作成することが必要であると考えた.そこで,ハイブリダイゼーションしたDNA鎖間をソラレン分子を用いて架橋することでさらに強固な構造を作成した.その結果,3量体リング構造の収率を改善することができた.次年度は本手法で作成した試料の光学測定を行い,3量体リング構造が光の磁場成分に応答することを示す
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Research Products
(1 results)