2011 Fiscal Year Annual Research Report
磁気誘導加熱によるナノ固相界面の温度制御に基づいた遺伝子増幅技術の開発
Project/Area Number |
22651046
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
新垣 篤史 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (10367154)
|
Keywords | 磁気微粒子 / 遺伝子増幅 / 誘導加熱 / 核酸回収 / 細胞破砕 |
Research Abstract |
磁気誘導加熱の可能な磁気微粒子表面を反応場として利用する遺伝子増幅技術の開発に向け、本年度は、同技術開発の基盤となる磁気誘導加熱に基づくアミノ基修飾磁気微粒子の局所加熱を用いた微生物不活化法の開発を行った。昨年度までに、アミノ基を修飾した磁気微粒子を作製し、静電的相互作用に基づいた核酸回収技術を開発してきた。具体的には、アミノ基を修飾した磁気微粒子に、ビオチンを反応後、さらにアビジンを反応させ、アビジン修飾粒子を作製し、得られたアビジン修飾粒子を利用して目的遺伝子のPCR増幅が可能であることが示されている。一方で、このようなアミノ基修飾磁気微粒子は、負電荷を帯びた細胞膜をもつ微生物と静電的に相互作用するため、微生物の吸着担体としての利用が示唆されている。そこで本年度は、アミノ基修飾磁気微粒子を微生物の吸着担体として利用し、大腸菌を微生物のモデルとした交番磁場印加による局所加熱を用いた微生物の不活化法の開発を行った。その結果、アミノ基修飾磁気微粒子と未修飾磁気微粒子を添加した場合での大腸菌の生存率の差が見られ、アミノ基修飾磁気微粒子の発熱の影響によるものと考えられた。そのようにアミノ基修飾磁気微粒子の局所加熱を利用することで大腸菌の不活化が可能であることが示され、アミノ基修飾磁気微粒子の局所加熱により、大腸菌細胞膜が損傷を受けることが考えられた。従って本手法は、核酸抽出、遺伝子増幅技術にも応用可能であることが示唆された。
|
-
[Journal Article] Characterization of magnetic nanoparticles modified with thiol core, functionalized PAMAM dendron for DNA recovery2012
Author(s)
Tsuyoshi Tanaka, Keiyu Shibata, Masahito Hosokawa, Keiichi Hatakeyama, Atsushi Arakaki, Hideyuki Gomyo, Takeyuki Mogi, Tomoyuki Taguchi, Hitoshi Wake, Takeo Tanaami, Tadashi Matsunaga
-
Journal Title
J. Colloid Interface Sci
Volume: 377
Pages: 469-475
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-