2011 Fiscal Year Annual Research Report
金の異常反射法を利用するラベルフリー型バイオチップの創製
Project/Area Number |
22651047
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三原 久和 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (30183966)
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Keywords | バイオチップ / 金基板 / 反射法 / ペプチド / 非標識 |
Research Abstract |
プロテインチップなどのバイオチップ創製のために、ターゲットを捕捉する生体分子群の開発とともに、高度ハイスループットな検出法の開発が不可欠である。既存のDNAチップやプロテインチップにおいては、その汎用性から蛍光基でラベルした検出方法が多用されている。しかし、蛍光法は、対象のタンパク質などに嵩高い蛍光基を導入するため、その定量的導入法の困難さや相互作用に蛍光基が障害になるなど問題点も多い。そこで、蛍光基などラベルを用いない(ラベルフリー)検出法が強く望まれている。本研究においては、金の異常反射(AR)を利用したペプチド・タンパク質相互作用の検出を通じて、申請者らの開発している種々のペプチドチップやプロテインチップなどへ適用可能となる簡便ハイスループットなラベルフリー検出法の開発のための挑戦的萌芽研究を行うことを目的とした。 ペプチドアレイを用いるバイオチップのシステム:研究代表者は、デザインペプチドのライブラリーを構築し、種々のタンパク質を検出するためのペプチドチップの開発研究を精力的に実施している。金の異常反射ARを利用するリガンド・タンパク質相互作用の検出法は、マイクロアレイ型のペプチドチップの新規のラベルフリー検出法として最適である。平成22年度の成果を基に、各種ペプチドをAR基板上に配置した基板での検出を達成し、種々のタンパク質の高効率検出やタンパク質の機能などをハイスループット検出するシステムへと展開した。さらに、三次元表面化学および基板の屈折率最適化を向上させる研究を行い、約10倍の感度向上を達成した。 以上の研究を通じて、ペプチドアレイを用いるバイオチップのシステムに展開し、新規の高度かつ革新的なハイスループットなラベルフリー型検出法としての萌芽研究を達成した。
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Research Products
(2 results)