2010 Fiscal Year Annual Research Report
バイオテンプレート法によるマイクロコイル電波応答材料
Project/Area Number |
22651051
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
彌田 智一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90168534)
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Keywords | スピルリナ / マイクロコイル / バイオテンプレート / ギガヘルツ / 電波吸収材料 / 銅めっき / 左巻き |
Research Abstract |
本研究は、らせん形状の単細胞微細藻類「スピルリナ(藍藻綱ユレモ目)」をテンプレートとするギガヘルツ-テラヘルツ周波数帯域における電磁波応答材料の開発を目的とする。微小マイクロコイルは、直径、長さ、ピッチを関数として決定される特定周波数に共鳴する電磁誘導特性が期待される。そこで、本研究では、マイクロメートルオーダーのコイル形状をもつバイオテンプレートに着目し、金属めっきによる微小マイクロコイルの量産と電磁波吸収特性の発現を目指す。 本研究1年次に、直径5-8μm、長さ300-500μmの左巻きのらせん形状のスピルリナをバイオテンプレートに用い、無電解めっきプロセスによる表面金属化に成功し、表面金属化、銅めっき、洗浄、回収の各工程を最適化し、実験室レベルながら1回当たり数グラム程度の量産化に成功した。 さらに、液体培地中スピルリナの成長過程を光学顕微鏡によって観察し、コイル直径を維持したまま数ミリまで生長し、分裂することを明らかにした。コイル長に依存した電磁波吸収特性を得るために、ふるいを用いた長さの揃ったスピルリナの採取プロセスを確立した。
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