2011 Fiscal Year Annual Research Report
初期計画と適応的変更計画の同時生成を可能とする最適化モデルの開発
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22651058
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森田 浩 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (60210176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅谷 俊治 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (80367820)
蓮池 隆 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (50557949)
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Keywords | 適応的変更 / 頑健性 / 最適化モデル / 不確実性 / 太陽光発電 |
Research Abstract |
予測困難な事象を含む問題に焦点を当てた計画作成と適応的変更を同時に考慮した最適化モデルの構築を進めた。生産・物流分野および新エネルギーの運用管理の諸問題に対して、離散最適化・連続最適化,制約条件の数式表現方法などの特徴に基づき、集合被覆問題や線形制約をベースとした連続最適化問題や時間的な動きを表現する時空間ネットワークによるモデリングを行った。 不確実性の程度に応じて担保するロバスト性を適応的に変化させる適応的最適化の概念を着想し、その実現に向けていくつかの現実問題への適用を行った。本研究では、電気自動車の充放電によるロバストなエネルギーマネジメントシステム、太陽光発電と蓄電池による効率的なホームエネルギー管理システムの運用方策の評価や工場における自動搬送装置の経路計画などを取り上げた。確率的計画法やロバスト計画法の融合による不確実な事象に対する頑健な計画の立案や、時空間ネットワークを用いた動的に変化する状況表現により良好な解を与える高速アルゴリズムの開発などを行い、その有効性を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
不確実性に対応するための適応的最適化の枠組みの構想ができつつあり、今後はこれをエネルギー管理システムや搬送経路問題、経路探索問題など幅広い分野への適用を推進していくことが可能になってきている。
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Strategy for Future Research Activity |
解法アルゴリズムの実用性に焦点を当てた最適化モデルの構築に取り組む。 生産・物流分野だけでなく省エネルギー支援などの問題に対する数理モデルや不確実事象を系統的に分類し、最適化問題に組み込む際の表現方法を検討する。特にスマートグリッドなどの新しいエネルギー管理システムにおける効率的運用を実現するためには、不確実性を的確にとらえられるモデル化が不可欠である。確率計画法やロバスト計画法の融合による最適化モデルや、適応的計画変更に関する適用的最適化モデルを検討する. 効率的で実用的な解法アルゴリズムのために、再最適化による高速計算アルゴリズムや組み合わせ最適化問題への線形緩和問題の利用、多数のシナリオを同時に取り扱う並列計算アルゴリズムなどにも取り組む。 さらに、応用事例に対する提案手法の適用をするために、特にスマートグリッド分野と生産搬送計画分野に対して、実務担当者やコンサルタントから情報を収集して提案手法の実用性の検証および改良を推し進める。
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Research Products
(14 results)