2011 Fiscal Year Annual Research Report
時空間連携解析による低解像度広域上空画像からの道路閉塞自動検知に関する研究
Project/Area Number |
22651064
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
佐治 斉 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (10283334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 裕之 総務省消防庁消防大学校(消防研究センター), 技術研究部, 大規模火災研究室長 (70358795)
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Keywords | 安全情報 / 環境整備 / 時空間連携解析 |
Research Abstract |
本研究は、低解像度で広域が撮影されている画像を用いて地上面の詳細な情報を自動検知する手法を考案し、さらに、考案した手法を大規模災害時の救助活動に必要となる広域道路状況の把握に役立てることを検討するものである。具体的には、低解像度の上空画像情報に対し、注目領域の変化情報と周辺領域の変化情報を連携して解析することで、道路閉塞領域を自動検知する手法を考案し試作システムを構築するものである。本年度の成果を以下に示す。 1.自動時間連携解析処理手法の検討: デジタル地図などの基盤情報と災害時に得られた画像情報を自動照合し、その差分を解析することで道路内領域と道路外領域の変化情報を自動抽出する手法を考案し、また計算機上に試作システム部位を構築した。ここでの道路内領域の変化情報とは、道路閉塞箇所や車両などであり、道路外領域の変化情報とは、倒壊家屋などの被害箇所である。 2.自動空間連携解析処理手法の検討: 個別に抽出された道路内・外の変化情報を、空間的に連携して解析することで道路内・外の被害情報を自動抽出する手法を考案し、試作システム部位を構築した。ここで考案する手法は、画像上の道路内・外における領域を、テクスチャやエッジなどの画像特徴を利用して初期分割すると同時に、各領域における被害確率を計算し、領域の隣接関係や類似度によって、被害確率を隣接領域間で遷移させ、道路内・外の被害の度合いを自動計算したものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.自動時間連携解析処理手法の検討: ほぼ予定通りに手法を考案し、システム部位の構築も行った。各処理のプログラムを個別に作成したため、システムとしてまとめることは今後の課題である。 2.自動空間連携解析処理手法の検討: ほぼ予定通りに手法を考案し、システム部位の構築も行った。各処理のプログラムを個別に作成したため、システムとしてまとめることは今後の課題である。また、渋滞や混雑などの詳細についての解析は今後の課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
様々な画像情報やデジタル地図情報などを用いた実験を行い、提案手法の評価を行う。また、ここまでの成果を踏まえ、時空間連携解析手法によって開拓され得る上空画像の新たな応用分野を検討し、また提案手法の考え方が実利用に役立てられるよう、応用システムの具体的な要求仕様を検討する。
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