2011 Fiscal Year Annual Research Report
留学生の文章産出時における辞書使用の実態調査-言いたい日本語はどう見つけるか-
Project/Area Number |
22652047
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
鈴木 智美 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 准教授 (70332632)
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Keywords | 日本語教育 / 学習リソース / 辞書 / 文章表現 / 語彙 / アンケート調査 / インタビュー調査 |
Research Abstract |
本研究は、世界各国・地域より日本の大学に留学し、日本語を学習している学習者を対象に、その文章産出時における「辞書使用」についての実態調査を行い、「留学生は、言いたい日本語をどう見つけるのか」を実証的に探ることを目的としている。平成23年度は、平成22年度に行ったアンケート調査の結果を分析し、さらにインタビュー調査を行い、その辞書使用の実態を詳しく調査した。 ○春学期4~7月アンケート結果の集計と分析 7~8月インタビュー調査実施(アンケート調査回答者のうち協力の承諾を得られた中から)8月調査結果について概要報告(第9回日本語教育研究集会(於名古屋大学)) 8月調査結果について研究発表(ICJLE2011世界日本語教育研究大会(於天津外国語大学))○秋学期9~10月調査結果について報告論文(『東京外国語大学留学生日本語教育センター論集』第38号)11月インタビュー調査結果まとめ 12月~1月アンケート調査の翻訳版作成(タイ語版・アラビア語版) 2月研究報告(鹿児島日本語教育研究会平成23年度第2回例会(於鹿児島大学) 2~3月研究成果報告書まとめ 日本語学習者の「辞書」使用をめぐっては、教育の実践面およびリソース作成面の両側面から考えることが必要であるとの結論を得た。1つは学習者の自律的学習の確立に向け辞書使用のスキル養成を具体的にカリキュラムの中に組み入れること、もう1つは辞書の例文提示のさらなる工夫という点である。学習者が日本語を使って何ができるのかを示す「Can-do statements」には、書く活動に関わる方略として、中級レベル以上を目安に辞書に関わる記述を加えることも検討に値すると考える。
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Research Products
(4 results)