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2011 Fiscal Year Annual Research Report

国際私法とイスラム家族法

Research Project

Project/Area Number 22653006
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

植松 真生  香川大学, 法学部, 准教授 (00294744)

Keywords国際私法 / イスラム法 / イスラム家族法 / 国際家族法
Research Abstract

今年度は,スラム家族法の運用を知る上で,重要なツールが存在することが明らかとなった。すなわち,Wost Law Gulfの存在である。このデータ・ベースは,主に取引関係の湾岸諸国の立法,Dubaiの判例を主に取り扱っている。もっとも,家族法の立法資料や判例(とくに,シャリア・コートのもの)も収録されている。この意味で,従来よりも,イスラム家族法(の各国)の規律および運用がそれなりにわかるようになっているといえる。
とはいえ,イスラム家族法を例えば,日本法と比肩し得るほど,日本において運用が可能か,となるとなお疑問符がつく。この点で,なお文献による調査を継続し,マレーシアおよびヨーロッパの専門家の意見を幅広く聞き,問題点をより深く探った。
現在のところ,イスラム家族法を日本の裁判所が適用することは,技術的には可能,と暫定的に判断している。もっとも,日本でなされた裁判による判断がイスラム国において承認されるかどうか,疑問が残る。とくに,イスラム法を適用する権威が日本の裁判所にない,あるいは,イスラム法の適用を間違っている,という理由で承認されないのであれば,そもそも日本で裁判をする意味が没却され,技術的には可能であっても,イスラム家族法ではない規範によって裁判を行う方が,現実的にはより適切と考えうれよう。今後は,とくにイスラム国における承認という観点から,イスラム家族法の日本における適用の問題を検討していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ほぼ計画通りの調査ができており,予想された推論を一応は出せている。最終年度の予定もほぼ確定しており,最終的な結論が出せると思われる。

Strategy for Future Research Activity

これまでは,日本の裁判所におけるイスラム家族法の適用の技術的な側面を主に検討してきた。一応,適用は可能との暫定的な結論を出し,その適用結果がイスラム国においても通用するのか?という国際性の検討に移りたい。そのために,外国出張により,この点を検証したい。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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