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2011 Fiscal Year Annual Research Report

疫学研究によって得られた科学的知見の法領域における活用手法の現代的探求

Research Project

Project/Area Number 22653010
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

伊藤 慎一郎  東北大学, 大学院・法学研究科, 特任フェロー (30552509)

Keywords民事法学
Research Abstract

本研究の目的は、最先端の疫学的観点から、疫学研究によって得られた科学的知見を法領域において活用する手法を探求することにある。
上記の目的を達成するため、(1)疫学領域における因果関係概念の考察(2)疫学研究によって得られた科学的知見を法領域において活用する手法の探求、というプロセスの下に研究が進められてきた。本年度は、(1)について、前年度に引き続き、国内外の書籍・論文の渉猟を行った。特に、疫学・医療統計学に関する海外の専門書については、重点的に収集を行った。また、関係医療機関を訪問し、疫学研究の実施方法、最先端の研究手法、運用上の問題点等についてヒアリングを行った。
(2)では、第1に、国内の判例・研究状況の検討を行ったが、特に、近年問題となったタバコ訴訟や原爆訴訟、アスベスト訴訟等、新たな大規模・健康被害訴訟について、綿密な調査を行った。第2に、海外の判例・研究状況について、アメリカ法領域における「有毒物質による不法行為」(toxic tort)、「大規模不法行為」(mass tort)分野の判例を整理・分析するとともに、学説の展開を調査した。第3に、証明度を基軸とした訴訟法的観点からの考察に取り組んだ。そのために、従来から関心を集めてきた公害訴訟について、当該訴訟を担当した弁護士等の実務家から、民事裁判実務上の問題点についてヒアリングを行うとともに、当時の訴訟関係資料の提供を受けた。また、その他の関係機関を訪問し、タバコ訴訟等、近年の訴訟についてヒアリングを行った。
以上のプロセスを経て、現在、法領域における科学的知見の活用手法を体系的に再構築する論文を作成中である。
これに加え、従来十分な紹介が行われてこなかった海外の健康被害訴訟の展開と学説の変遷について解説する国内向けの論文及び日本国内の健康被害訴訟を海外に紹介する英字論文についても、随時作成・公表する予定である。

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Published: 2013-06-26  

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