2012 Fiscal Year Annual Research Report
出産・育児体験ディスコースに見る女性の意識と社会・文化環境:日英米比較研究
Project/Area Number |
22653060
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
秦 かおり 立教大学, 外国語学部, 講師 (50287801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井出 里咲子 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (80344844)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ナラティブ研究 / 日本人女性 / 出産・育児体験談 / 語用論 / 言語人類学 / 女性とことば / 社会言語学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、子どもを産み育てやすい女性あるいは社会の意識環境を模索し、多分野の研究者が連携するモデルケースを示す事である。本年度は四つの柱(海外でのインタビュー調査によるデータ収集と追跡調査、プロジェクトチームによるデータ分析考察・研究成果発表、書籍の出版、データの電子処理化)を中心とした研究実施計画を遂行した。 第一に、インタビュー調査は、国外調査23名(英国:英国人女性4名、日本人女性7名、米国:米国人女性4名、日本人女性8名)、国内調査2名(日本人女性と男性各1名)計25名に調査を実施した。また、インタビュー内容に東日本大震災の影響を盛り込む等、社会変化に対応した処置を行うことによって、当初の計画以上の調査を行った。第二の調査結果の分析考察・成果発表については、2012年6月に秦がInternational Symposium on Language and Communication(於:トルコイズミル大学)において口頭発表、9月には第30回社会言語科学会研究大会においてナラティブ研究のワークショップ(秦と佐藤彰大阪大学准教授の合同企画)を行い、秦、井出、岡本が発表を行った。第三に、同3名は研究成果を『ナラティブ研究の最前線』(ひつじ書房、秦・佐藤共編、印刷中)に掲載、更に秦・岡本・佐藤は当該研究の第一人者Alexandra Georgakopoulouの論文を翻訳し同書に掲載する。第四に調査結果の電子処理については、スクリプト化及び電子処理化を行った。 本研究の意義は、「育てやすさ」とは、人間同士の繋がりからくる意識の問題と、それを具現化した日々の相互行為における積み重ねから協働構築されるということを実証的に示した点である。また、今後の研究の素材となるデータの蓄積を達成したことも重要な成果である。 以上、本年度の研究は、当初の計画以上に遂行した事を報告する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)