2010 Fiscal Year Annual Research Report
IPSに基づく就労移行支援事業所の支援モデル化に関する研究
Project/Area Number |
22653067
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
立石 宏昭 九州産業大学, 国際文化学部, 教授 (10352014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉知 延章 九州産業大学, 国際文化学部, 教授 (10364697)
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Keywords | 精神保健福祉 / 就労支援 / IPS / 支援プログラム |
Research Abstract |
米国で開発されたIPS(Individual Placement and Support:個別職業紹介とサポート)は、明確で簡潔な訓練マニュアル、フィデリティ(モデル適合度)尺度、そして訓練手続きを備え、援助付き雇用に関するフィデリティ尺度でモニターすることで、標準的な基準に照らした実施上の質を維持しようとするプログラムである。本年度は、精神障害者就労移行支援事業所において先駆的にIPSプログラムの導入を試みている実践現場を訪問し、援助付き雇用フィデリティ尺度(IPSフィデリティ尺度)を測定するとともに、IPSプログラムの導入に関する課題について聞き取り調査を行った。その結果、モデル適合度は、(1)NPO法人コミュネット楽創 指定就労移行支援事業所コンポステラ(北海道札幌市):66点、(2)NPO法人NECST 就労移行支援事業障害者就職サポートセンター(千葉県市川市):61点、(3)NPO法人リカバリーサポートセンター ACT・IPS訪問看護ステーションACT-J(千葉県市川市):62点であった(評価基準は、66-75:援助付き雇用が適切に実施されている、56-65:援助付き雇用がまずまず実施されている、55以下:援助付き雇用ではないとなっている)。いずれの団体も良好な指標を示したが、IPSプログラムの導入を考えるとき、就労支援担当者の専門職性を図るための育成方法のあり方に関する知見が不十分であることがわかった。
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