2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナラティブ(語り)の発達アセスメントと支援プログラム開発
Project/Area Number |
22653125
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長崎 勤 筑波大学, 人間系, 教授 (80172518)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 軽度発達障害 / ナラティブ / 支援プログラム / フィクショナルストーリー / パーソナルナラティブ |
Research Abstract |
読解力低下については、「読み・書き」レベルでの検討が多いが、近年の発達心理学の成果からは、「聞く・話す」レベルからの検討が必要で、特に自分の経験を論理的にまた自己・他者の心的状態も含めて他者に説明する「パーソナル・ナラティブ」の活動支援が「読み・書き」の支援の基盤として必要不可欠である。しかし、「聞く・話す」から「読む・書く」への連続的移行の支援を体系的に扱った教育課程や支援プログラムはわが国にはない。そこで、近年の発達心理学・認知科学の知見を生かし、パーソナル・ナラティブとフィクショナル・ストーリーとを包括的にアセスメントし、その発達を促進する支援プログラムの開発を目的とした。【研究I】では「自分の経験やストーリーをわかりやすく伝える」ことをアセスメントする方法開発のために、自分が工作した活動などを他者に報告したり、連続する何枚かの絵の説明の際の、出来事と出来事の関連づけの仕方を、空間性・時間性・意図性・因果性の次元によって分析し発達水準を測定した。その結果、3歳~6歳にかけて、空間的→時間的→因果的→意図的といった関連づけの発達過程などが認められた。【研究II】ではアセスメントに基づいて、「分かりやすく伝える」仕方を支援するプログラムを開発した。具体的には、アセスメントに基づき、出来事間の関連づけの目標を選択し、そこに焦点を当て、製作や活動の経験を写真や図版を手がかりにし表現するプログラムを開発した。【研究III】ではアセスメントとプログラムを事例に適応した実験的支援を行い、その有効性を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)