2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22654001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山崎 隆雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00312794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 真一 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80362226)
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Keywords | p-進佐藤理論 / 数論幾何 / 代数的完全可積分系 / 戸田格子 / マンフォード曲線 |
Research Abstract |
Pol Vanhaecke氏との共同研究で、戸田格子の重要な拡張である2-戸田格子の代数的可積分性を考察した。2-戸田格子は、無限次元の場合に上野・高崎により80年代に導入された力学系であるが、その有限次元版はごく最近Vanhaecke氏の学生であるAbdeljelil氏により導入された。ここでは無限次元の場合よりも詳細な解析が行えて、実際に新しい保存量がたくさん発見されており、それを用いてLiouvilleの意味で可積分であることが分かっている。古典的な戸田格子のように、代数的な意味でも可積分であることが期待できるが、それはまだ未解決の問題である。我々は、最も小さい系(sl 2に付随する場合)に限り計算によってこの問題を証明したが、全体像はまだ見えていない。来年度も引き続き考察を続ける予定である。 9月28日~10月1日に東北大学で勉強会「p-進佐藤理論と数論幾何」を開催した。40名ほどの研究者が参加して、大変充実した勉強会となった。2月17日~18日にはPol Vanhaeckeを迎えて鈴鹿医療科学大学で研究集会「Integrable systems in Suzuka」を開催し、佐賀大学の市川氏によるp-進ノビコフ予想の解決など、最新の研究結果を報告して頂いた。どちらの会においても数論幾何と可積分系の両分野から多くの参加者を迎え、活発な交流が得られた。
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Research Products
(4 results)