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2011 Fiscal Year Annual Research Report

代数体の定義方程式の特異点解消とゼータ関数との関係の研究

Research Project

Project/Area Number 22654003
Research InstitutionTokyo University of Agriculture and Technology

Principal Investigator

前田 博信  東京農工大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (50173711)

Keywords代数体 / 底式 / 単位元形式 / 特異点集合
Research Abstract

前年度までの研究で,代数体の定義方程式の特異点集合は一意的ではなく,係数に適当な素数ベキをかけることにより,より多くの特異点をもたせることができ,しかもいくらでも多くの特異点や無限に近い特異点を持つものが構成できることが分かっている.そこでこのような定義方程式と違い,係数に不定元を含む底式を考察することにした.比較的簡単な計算で,底式の特異点集合が,ヒルベルトが数論報告で単位元形式(Einheitsform)と呼んだ不定元の同次式の零点集合に含まれることが証明できた.逆の包含関係,すなわち底式の特異点集合と単位元形式の零点集合が一致するかはまだ証明できていない.また,単位元形式が消えるような素数上における底式の特異点の性質もまだ分からない.単位元形式は判別式に以ているので,その零点集合はモジュライ空間の境界に似たような性質があると思われるが,具体例の計算が難しいため,確かめることが難しい.
次に,同次式全体の中で代数体の底式となるような同次式の特徴付けを試みた.一般の代数体の底式は変数も多く次数も高く計算量が多くなって難しいので最初に2次体の場合を計算した.すなわち,不定元2個の整数係数同次式を係数とする1変数2次式で,全体で2次の同次式であるものが,ある2次体の底式になるための条件をコンピュータで計算してみた.この場合は係数に関する3次式の平方となる6次式が1つ得られた.したがって底式の全体は整数環上の5次元アフィン空間の中の余次元1の代数的集合をなすことが分かる.異なる底式が同一の2次体を定義する条件が係数の関係式で記述できれば2次体のモジュラスが得られたことになるが,その計算は次年度の課題とする.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

当初の予想に反して,特異点が極小となる定義方程式の特徴付けがうまくいかず,新しい結果に乏しい内容になった.

Strategy for Future Research Activity

今後は定義方程式の特異点の計算を念頭におきながら,底式について,その特徴付けと特異点集合の確定に時問を割いて研究を進めることにする.

URL: 

Published: 2013-06-26  

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