2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22654004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡田 聡一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (20224016)
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Keywords | 交代符号行列 / Lie理論 / 組合せ論 / 表現論 / 平面分割 / 対称関数 |
Research Abstract |
この研究の目的は,交代符号行列をLie理論の中で捉えなおすことにより,交代符号行列にまつわるさまざまな現象を統一的に理解し,さらにその一般化,その背後にある幾何的対象を見出すことである.特に,古典型(B,C,D型)の交代符号行列の概念を確立し,上記の現象の対応物を見出すことである. 交代符号行列の数え上げでは,対応するsquare ice modelの分配関数として現れる(n-1,n-1,...,2,2,1,1)などの特別なYoung図形に対応する古典群の既約指標が鍵となる.このような既約指標の特徴づけを探る過程で,Pin群のspinor表現に対する普遍指標の理論の整備の必要性が判明した.2011年度の研究では,twisted central productの表現論の整備を行い,spinor既約表現をもとになる線型空間の直交直和分解に付随して現れるPin群の部分群に制限した場合の理論を完成させることができた. また,half-turnsymmetricな交代符号行列の構造の解析も行った.B型 Wey1 群の半直積群としての分解の拡張となるようなhalf-turn smmetricな交代符号行列の分解をめざし,サイズの小さい場合にその候補を見出すことができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
half-turn symmetricな交代符号行列の分解については,その候補が見出されたので,ほぼ予定通りの進展である.また,Pin群に対する普遍指標の理論については,ほぼ完成した.
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Strategy for Future Research Activity |
Half-tuen symmetricな交代符号行列の分解について,一般の場合の定式化,証明を目指して研究を進める.
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